サイバーパンクFPS『Cruelty Squad』6月16日正式リリースへ。Steamで「圧倒的に好評」、異彩放つ残虐バッドトリップシューター

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インディーデベロッパーConsumer Softproductsは6月2日、サイバーパンクFPS『Cruelty Squad』について、現地時間6月16日に正式リリースすると発表した。本作は現在PC(Steam)向けに早期アクセス配信中(日本語未対応)で、価格は2050円。今年1月の配信開始後から、幻覚のようなサイケデリックなビジュアルや堅実なゲームプレイが口コミを呼び、一部のシューターファンから注目を集めている。


『Cruelty Squad』は、シングルプレイ向け一人称視点シューターだ。まず何よりも目を引くのは、その独特のグラフィックスタイルだろう。ゲーム画面には奇妙なフレームがかかり、初代PlayStationを彷彿とさせる荒いポリゴンを、サイケデリックな模様と色合いのテクスチャが彩っている。フォントやUIも、奇天烈な印象だ。

本作でプレイヤーは、作品名と同名の組織「Cruelty Squad」の走狗として、さまざまな暗殺ミッションに従事することとなる。組織から与えられるミッションの内容も、なかなかブッ飛んでいる。「投資した企業の重役がサボっているので、全員抹殺しろ」という依頼はまだ筋が通っている方だ。なかには「自社エージェントのミッションからの生還率が高すぎて、血に飢えたCruelty Squadの重役が不満がっている。その原因になっている企業の社長を暗殺してこい」という狂気めいたものも。


どうやらゲーム内の世界そのものが、人権や命が著しく軽視されるような風潮になっているようだ。作中では一貫して、サイバーパンクでディストピアな世界観が展開されている。プレイヤーはそんな世界のなか、ミッションを遂行し金銭を稼ぎ、インプラント装置を購入して肉体を強化。次のミッションへと身を投じていく。死亡した場合は肉体再生を経てリトライが可能だ。この場合はペナルティ(兼、再生費用)として、$500が所持金から引かれてしまう。

荒々しく常軌を逸した印象とは裏腹に、本作は記事執筆現在、Steamユーザーレビューにて1275件のレビューを集め、その評価は98%が高評価の「圧倒的に好評」となっている。筆者もこの評価の理由を確かめようと、本作を手にとったプレイヤーのひとりだ。実際にプレイしてみた結果、この評価はゲームの実際のクオリティに即したものだ、という感想を得た。その理由について、以下に詳しく述べたい。


まず、本作は一人称視点シューターとして非常に手堅い作りになっている。UIも最初の印象ほどわかりづらくはなく、画面の枠もプレイし始めれば不思議と気にならなくなる。敵との銃撃戦は油断するとあっさりやられる調整ではあるものの、警戒すればバッタバッタと敵をなぎ倒せる絶妙のバランスだ。

ガンプレイの感触も良好で、武器の種類もステルスプレイにうってつけの消音ピストルや、フレシェット(小さいダーツ)を発射するショットガンなど、バラエティに富んでいる。初期状態では「右クリックを押したまま下にドラッグ」という特殊な操作のリロードも、慣れると戦闘に奇妙なリズム感をもたらしてくれる。


そして、ゲームプレイのループも意外なほど手堅い。前述のとおり基本の流れは、ミッションを遂行し、獲得した報酬で自分を強化、装備を整えて次のミッションへ、というものだ。ミッションは再プレイ可能となっており、「これは難しい」と思った場合、クリアしたミッションに再び挑み“稼ぎプレイ”をすることが可能。また、空中を飛ぶインプラントがないと到達できない場所や、武器を持ち帰ってアンロックする要素も用意されている。過去にクリアしたミッションを再プレイする、価値と楽しさを生む工夫だ。

ダークな世界観はゲームプレイにも生かされている。『Cruelty Squad』の世界では「臓器」の売買が盛んだ。倒した敵を撃つ、またはFキーを押して繰り出せる「蹴り」を入れると、相手は無残にも肉片に変わる。そのなかには時たま、無傷の臓器が混じっている。これはミッション失敗時にも持ち帰ることができるので、この臓器の蓄えはすなわち、金銭の蓄えとなるのだ。こういったシステムのため、初期状態から行くことができ、友好的な同僚しか居ない「Cruelty Squad本部」ステージは、絶好の(?)稼ぎ場となる。


上述のように、破天荒なデザインと手堅いゲームプレイを両立している印象の『Cruelty Squad』。Steamレビューでの高評価はおそらく、その双方がプレイヤーに受け入れられた結果ではないだろうか。

Steamストアページによれば、本作は正式リリースまでにいくつかの追加要素を予定している。内容は、新たなステージや銃器の追加、換金アイテムである魚や臓器の追加、新規エンディングとクリア後のアンロック要素の実装など、多岐にわたっている。新ステージと新規エンディングについては、現在配信中のオープンベータビルドで一足先に体験できるそうだ。

ダークユーモアとゴア表現のオンパレードな本作は、万人向けとは言い難い。しかしながら、裏を返せば好きな人にはたまらないアクの強いゲームではないだろうか。ピンと来たシューターファンの方は、ぜひとも手にとってみて欲しい。

『Cruelty Squad』は現在PC(Steam)向けに早期アクセス配信中。現地時間6月16日に正式リリース予定だ。

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