「PlayStationをクロスプレイ対象から外すよう言われた」とGearboxのCEOが報告。『ボーダーランズ3』の全機種クロスプレイ対応発表で
Gearbox SoftwareのCEOであるRandy Pitchford氏が5月27日、Twitter上で『ボーダーランズ3』のクロスプレイ対応の準備が整ったことを知らせる投稿をした。しかし、その投稿にはPlayStationプラットフォームに関する悲しい告知も含まれていた。
Pitchford氏はGearbox Softwareの共同設立者のひとりで、現在CEOを務めている。Twitterをファンや知人とのコミュニケーション、告知などで積極的に利用しており、過去に同氏のツイートを見かけた方もいるかもしれない。同氏は自身に批判的なツイートに対し、しばしば激しい言葉の応酬を交わしている様子も見られ、歯に衣着せぬパーソナリティで知られている。訴訟などさまざまな問題の矢面に立つことが多い人物でもある。
そんなPitchford氏が5月27日、インパクトのあるツイートを投下し話題を呼んでいる。同氏は「良いニュースと悪いニュース、どっちから聞きたい?」と前置きして、『ボーダーランズ3』のクロスプレイ対応について語った。まず“良いニュース”の方に関しては、「全プラットフォーム間のクロスプレイに対応した『ボーダーランズ3』のアップデートが準備できた」との内容だった。ファンにとっては文字どおり、嬉しいニュースだろう。
一方で、“悪いニュース”はというと、「パブリッシャー(2K Games)から、審査のためにPlayStationプラットフォーム向けにクロスプレイ機能を外してくれと言われた」とのことだ。歯に衣着せぬPitchford氏が、クロスプレイに関する内部事情について正直に明かしたかたちだ。
『ボーダーランズ3』は、PlayStation 4/PlayStation 5向けにリリースされている。なぜ今回、販売元の2K Gamesは、それらのPlayStationプラットフォーム向けにクロスプレイ機能を外すよう要請したのだろうか。そこにはPlayStationプラットフォームを管理するソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)の、クロスプレイに対する姿勢が関係しているのではないかと推測されている。
実のところSIEは、Xbox各機やNintendo Switchなど、他社コンソールとのクロスプレイには閉鎖的だった。2018年後半より、PS4と他社コンソールとのクロスプレイは開放された。PlayStationプラットフォームと他コンソール間でのクロスプレイタイトルは増えてきたものの、2018年にSIEがEpic Gamesからのクロスプレイ対応提案を拒絶していた資料も確認されており(関連記事)、少なくともSIEが2018年中頃まではクロスプレイに対して否定的であったことは間違いない。その点も踏まえて勘ぐられているようだ。
パブリッシャーである2K Gamesが要望を出した文脈については、定かではない。しかしながら、SIEのクロスプレイに対する姿勢が影響していると考える人もいるようだ。『ボーダーランズ3』のクロスプレイ外しの要請は2K Gamesの判断か、SIEの判断か。そのどちらかによって、要請の意味が大きく変わりそうである。