Bethesda Softworksを代表する3DアクションRPGシリーズ『The Elder Scrolls』。海外Twitterユーザーによって、同シリーズのリリース期間にまつわるトリビアが投稿された。投稿の衝撃的な内容が、海外コミュニティの話題になっている。
『The Elder Scrolls V: Skyrim（以下、Skyrim）』が発売されたのは、2011年11月11日のことだった。今年、リリースからちょうど10年を迎えることになる。そして、同作は今月すでに、シリーズにまつわる意外な節目を通過していた。それを明らかにしたのは、ゲームの歴史を専門とするTwitterユーザー、Chris Chapman氏によるツイートだ。
Chapman氏が投稿をおこなったのは、現地時間5月23日。投稿にはコメントとともに、1枚の画像が添えられていた。シリーズ3作目である2002年の『The Elder Scrolls III: Morrowind（以下、Morrowind）』リリース後、『Skyrim』発売までにかかった期間は、『The Elder Scrolls IV: Oblivion』を挟んで3481日。一方、ツイートが投稿された日、『Skyrim』は発売から3481日を迎えた。つまり『Skyrim』が、同作発売当時の『Morrowind』の“年齢”に追いついてしまったのだ。
人によってはまず、「『Skyrim』発売からすでに10年が経とうとしている」という事実が衝撃的ではないだろうか。今なおModの開発や更新が盛んで、色褪せないタイトルだけあり、受けるショックもひとしおだ。筆者も「そんなに経ったのか……」と愕然としてしまったひとりである。前述のツイートには、筆者同様に隔世の感をあらわにするリプライが連なっている。なかには「（加齢を実感させられて）腹が立つ」というものも。
そして、『The Elder Scrolls』新作発売のスパンも興味深い。約4年から5年のスパンでナンバリング作品をリリースしていた同シリーズとして、『Skyrim』発売からの10年弱のブランクは、確かに長い印象がある。
しかしながら、その間、開発元のBethesda Game Studiosが休止していたわけではない。同スタジオは『Skyrim』リリース後、同作DLCや、モバイル向け展開の『The Elder Scrolls: Blades』をリリースしている（『The Elder Scrolls Online』開発は別スタジオ）。また、別フランチャイズの大型作品『Fallout 4』、『Fallout 76』なども手掛けてきた。シリーズナンバリング最新作となる『The Elder Scrolls VI』は、3年前のE3にて発表済み。直近の情報としては2020年11月、『The Elder Scrolls VI』の開発に向けてゲームエンジンの刷新が図られていることも明かされた（関連記事）。特にシリーズの今後が懸念される状態ではない、ということだ。
しかしながら、Chapman氏の投稿は、Twitterのみならず広いコミュニティのユーザーに、さまざまな印象を与えたようだ。海外掲示板Redditのゲーマーコミュニティ、/r/Gamesには、同氏のTwitter投稿を取り上げるスレッドが立てられた。同スレッドは、本稿執筆現在で約7200件のUpvote（高評価）を受けている。スレッド内では19年前の『Morrowind』発売当時を懐かしみ、当時のレビューを紹介するコメントが好評を受けている。
投稿者の当時のレビューには、「Athlon 1800+」「メモリ256MB」「GeForce 2MX」という、懐かしさで涙が出るような環境が記されている。というのも、筆者は『Morrowind』発売当時、たしか中学生だった。必死で同作を入手したはいいものの、当時持っていたPCでは紙芝居状態。グラフィックボードなどのPCパーツは（当時の感覚では）べらぼうに高値で、手も足も出なかったことを思い出してしまったのだ。
ほかにも同スレッドには、『The Elder Scrolls』シリーズのナンバリング新作が出ていないことを寂しがる声などが寄せられている。また、「新作までまた数年待たなきゃいけないね」という投稿に対しては、「早くても2025年だね」「俺は2026年に賭けるよ」など、冗談めかした返信が並んでいる。
いずれにせよ、ファンは皆『The Elder Scrolls』のナンバリング新作を心待ちにしているようだ。今回、これほどコミュニティの反応が高まったのも、同シリーズへの根強い人気あってこそではないだろうか。2018年の発表後から、いまだベールに包まれている新作『The Elder Scrolls VI』。同作の新たな情報を得られる日が近いことを、期待したい。
