ドット絵ADV『World for Two』Steam版が7月17日配信開始へ。博士とアンドロイドが滅びゆく世界で生命創り


イギリスのパブリッシャーPQubeは6月22日、『World for Two』Steam版を7月17日にリリースすると発表した。発表に合わせてSteamのストアページも公開されている。


※ Nintendo Switch版のPV

『World for Two』は、滅びを迎えてしまった世界に再び生命をもたらそうとする、ポストアポカリプスSFADVである。本作の舞台は、突然起こった大災害によりあらゆる生命が死に絶えてしまった世界だ。大災害から数年後、唯一の生き残りである博士は、地下にある研究所で新たな生命を作り出そうとしていた。しかし、生命の創造には外にあるエネルギーが必要である。そこで博士は、自身に代わってエネルギーを集めてもらおうと、外での活動が可能なアンドロイドを作成。博士とアンドロイドは、再び地上に生命をもたらすため、奮闘していく。


本作では、プレイヤーはアンドロイドとして、まずは地上でエネルギーを集めることになる。大災害により荒廃した地上には、動物はおらず、植物だけが残った静かな滅びゆく世界が広がっている。地上には装置が設置されているので、そこからエネルギーを採取。採取したエネルギーを使って、新たな生命を生み出していく。

生み出される生命は、DNAの組み合わせによって決定する。最初のうちは、原始的な生命しか生み出せないものの、創造した生命から新しいDNAを採取するなど、組み合わせが増えることで創造できる生命が増加。サメやシカ、シロナガスクジラといった現代に生息する動物から、未確認や滅んでしまった動物まで、さまざまな生物が生み出せるようになる。また、新しい生命を生み出していくと新たな地域も開放され、世界が滅んだ理由や博士の過去にも迫るストーリーが展開されていく。

本作では、どこか雄大で荘厳な滅びゆく世界が、繊細なドット絵によって描かれている。また、静謐なBGMと組み合わせることで、生命の死に絶えた静かな終末を表現。美しいドット絵とBGMに彩られたストーリー体験が本作の魅力だろう。


本作は、元は2019年5月にiOS/Android向けとしてリリースされた作品である。プログラムやストーリーなどを個人開発者のしんいち氏、グラフィックをグラフィッカーのハフハフ・おでーん氏、音楽をフリーランス作曲家の椎葉大翼氏が担当。App Storeでは、4400件以上の評価により星4.6を獲得しており、グラフィックやBGMを中心に高く評価されているようだ。2020年9月には、room6のパブリッシングによりNintendo Switch版が発売。Nintendo Switch版では、14種類の新生物の追加や生物のアニメーションのリニューアル、博士の過去を描いた前日譚も収録されるなど、パワーアップした内容となっていた。Steamのストアページによると、Steam版にも追加要素は搭載されるようだ。

『World for Two』Steam版は、7月17日配信開始予定。Nintendo Switch版は税込1400円。iOS/Android版は、広告や課金は採用せず、支援を受け付ける形で無料配信されている。