フリーゲーム『シルフェイド幻想譚』14年ぶりのアップデート。ほぼすべての人間の顔グラフィックがリファイン


個人ゲーム開発者のSmokingWOLF氏は5月12日、『シルフェイド幻想譚』2021年リファイン版を公開した。同バージョンでは、ほぼすべての人間キャラクターの顔グラフィックが新しいものに変更されている。2021年リファイン版はVectorにて公開中だ。
 

 

 
『シルフェイド幻想譚』は、SmokingWOLF氏が2005年に公開した、RPGツクール2000製のフリーシナリオRPGである。本作の舞台は、神のような存在リクレールが、人々が平和に暮らせる世界として作った天空大陸。しかし、現在天空大陸には悪い何かが迫っており、15日後にはすべての住人に関わる大きな災いが発生するのだという。リクレールに導かれ、外の世界からシルフェイドの世界へ降り立った主人公は、危機の迫るファンタジー世界を冒険。15日後に発生する災いを見つけ出し、阻止することとなる。

本作では、町やダンジョンなどを移動したり、ベッドで眠ったりすると時間が経過。時間の経過に応じて、崩れていた橋が修復され、向こう岸へ渡れるようになるなどさまざまなイベントが発生し、プレイヤーの行動と時間によって変化する世界が描かれていく。また、本作は基本的にシリアスな雰囲気で展開するが、ずっと同じところを回っているNPCに対してプレイヤーのお供であるトーテムがツッコミを入れるなど、随所に小ネタも用意されている。アマチュアゲームコンテスト「テックウィンコンテストパーク」では金賞を獲得。2005年の公開以降はプレイヤーから支持され、最低でも50万ダウンロード以上を記録しているそうだ。
 

 
SmokingWOLF氏によるブログ「シルバーセカンド開発日誌」によると、14年ぶりのアップデートとなる2021年リファイン版では、ほぼすべての人間キャラの顔グラフィックの修正がおこなわれている。顔グラフィックを最初に描いてから17年も経過してしまったことが理由とされており、「絵の差し替えだけなら後からでもやりやすいため、いつかやりたいと思っていた」とSmokingWOLF氏はコメント。同氏のツイートによると、リファインといってもおこなわれたのは主に整形であり、雰囲気自体は当時のテイストが残されているそうだ。なお2018年には、2005年に初めてリリースされた有料作品『シルエットノート』のリファイン版がリリースされており、同作でも主に顔グラフィックが修正されている。
 

 
本作を手がけたSmokingWOLF氏は、『片道勇者』や『シルフェイド見聞録』といったフリーゲームやRPG作成ツール「WOLF RPGエディター」、Nintendo Switch向けにも移植された『片道勇者プラス』などの開発者。同氏の個人サイトSilverSecond内の開発日誌では、リファインにあわせて当時の振り返りや、『片道勇者2』の開発状況なども報告されている。

顔グラフィックのリファインが反映された『シルフェイド幻想譚』Ver1.31は、フリーゲームとしてVectorにて公開だ。