Nintendo Switch冒険RPG『ミートピア』キャラメイクの自由さが話題に。見覚えある顔ぶれから、なんと“絵”まで作成可能

任天堂は4月28日、Nintendo Switch向けソフト『Miitopia』の体験版の配信を開始した。キャラメイク機能は自由度が高く、元のMiiの面影がなくなってしまうほど“盛る“ことも可能だ。さまざまなプレイヤーが自由すぎる創造力を発揮している。

任天堂は4月28日、Nintendo Switch向けソフト『Miitopia(ミートピア)』の体験版の配信を開始した。本作はニンテンドー3DS向けに発売された同名タイトルの移植作品で、自分で作成したアバター・Miiを使用して冒険の旅に出ることができる。特に話題を呼んでいるのがキャラクタークリエイト機能だ。『Miitopia』では従来のMiiにウィッグとメイクの機能を使うことで、かなりリッチな外見を作ることができる。特にメイク機能は自由度が高く、元のMiiの面影がなくなってしまうほど“盛る“ことも可能だ。体験版の配信から1日も経たず、海外を中心にSNSは大盛況。さまざまなプレイヤーが自由すぎる創造力を発揮している。

『Miitopia』のキャラクタークリエイトは、土台となるMiiを改変していくかたちで進む。ウィッグ機能では髪型を差し替えることができ、従来のMiiよりも質感やツヤ、揺れのある髪にすることが可能だ。メイク機能ではまつげや目、アイシャドウといったあらかじめ用意されているパーツを土台に貼り付けるようにして顔を盛っていく。まつげをバシバシに伸ばし、唇にリップを引くだけでも十分リッチになるが、『Miitopia』のメイク機能が持つポテンシャルは単純なメイクのみにとどまらない。メイクのなかには四角や丸など単純な形の色パーツも多く、切り紙を貼り合わせるようにパーツを置いていくことで自由度の高いキャラクタークリエイトが可能となるのである。


TwitterをはじめとしたSNSでは、『Miitopia』のポテンシャルに魅入られた人々がさまざまな作品をアップロードしている。特に多いのが、人気ゲームやアニメのキャラクターの再現だ。土台がMiiであるとは思えないそれらの作品を紹介していこう。

まずはおなじみ『マリオ』シリーズの名悪役、クッパだ。作者はmit氏。『Miitopia』ではキャラクタークリエイトの素体となるMiiに青や緑などの異色肌を使用することも可能で、このクッパの肌にも鮮やかなグリーンが使われている。また、mit氏は「表情がつくと顔が壊れてしまうのではないか」という質問に対して問題なく動作していることを説明。本作ではパーツの種類によって表情を付けた際の挙動が異なるようで、mit氏はこれらの動作の特徴についてツイートのツリー内で解説も行っている。

Jalli氏は『星のカービィ』シリーズに登場する大彗星ギャラクティック・ノヴァを作成。キャラクターの特徴である細やかな装飾も再現された力作である。『Miitopia』ではメイク機能に使用するパーツは100までに制限されているが、このギャラクティック・ノヴァは上限いっぱいまでパーツが使用されているようだ。

アメリカのアニメ「フォスターズ・ホーム」の登場人物・ダッチスを作成したのは、123Gamer氏。ピカソの絵画のような芸術的な顔を持つキャラクターを見事に再現している。ダッチスのように目がかなり傾いているキャラクターでも、まばたきなどのモーションは問題なく再生されるようだ。

『Minecraft』のデフォルトスキン・Steveを作成したのはRUD氏。素体の顔の前面に四角形のメイクパーツを貼ることで、ブロックで作られたピクセルアートを表現している。上で紹介したクッパの作者であるmit氏も話していたが、ドットの目は表情付けが難しいようだ。ウインクをするとMiiらしいデフォルメの閉じ目となる。

『UNDERTALE』の登場人物、サンズとパピルスを作成したSKL氏。シンプルな形状で特徴を捉えやすい彼らを模したMiiは、SKL氏以外にも多くのプレイヤーが作成しているようだ。SKL氏は彼らの冒険風景のスクリーンショットも投稿しており、表情豊かなガイコツたちがのんびりと旅する様子も見ることができる。

『Miitopia』のキャラクタークリエイトは、荒木飛呂彦氏の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の登場人物との親和性も高いようだ。本記事ではCandy Ashes氏とzach氏の作品を紹介するが、彼ら以外にも多くのプレイヤーが波紋・スタンド使いたちを『Miitopia』の世界に送り出している。「ジョジョ」のキャラクターの投稿が多い理由については、絵柄の特徴をメイクに反映させやすいことや、鮮やかな色彩やアクセサリーがわかりやすいことが挙げられるだろう。原作がやや濃い目の絵柄ということもあり、まつげやリップを盛ることで顔立ちを再現しやすいようだ。


レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」を再現したのはNaki氏。素の表情ではMiiらしくない綺麗な顔立ちが印象的だが、表情プレビューでのシュールさは抜群である。微笑みから一転、強烈な吊り目になったり突然コミカルなウインクをしたりと忙しく表情筋を動かす美女。『Miitopia』の自由度がよくわかる作品と言えるだろう。

ここまではキャラクターとして作成されたMiiを紹介してきたが、素体の顔面をキャンバスのようにして一枚の絵を再現してしまう強者もいた。SuspendedSpirit氏は『ポケットモンスター』に登場するウパーのミーム画像を再現。元はアメリカのYouTuber・Alphalad氏が投稿した画像で、ウパーの下部のテキストボックスに「This」とだけ書かれた謎画像である。『Miitopia』ではキャラクターだけではなく、シュールな謎ミームまで作成することができるのである。

wheel氏は「見てみて、マリオを作ったよ」と『スーパーマリオ』のロゴを投稿。もはや目や鼻、口すら存在しないが、Miiとしては成立している。自由度の高い『Miitopia』ならではの、発想力ある作品である。


以上、配信されたばかりの『Miitopia』体験版のキャラクタークリエイトを一部ご紹介した。自由度が高く、これまでのMiiの常識を覆すようなキャラメイクが可能であることがおわかりいただけただろうか。Twitterの「#Miitopia」タグには力作が集まっているので、もっと作品が見たいという方はタグをのぞいてみよう。自力で凝ったキャラクターを作る自信がないという方は、Nintendo Switch Onlineに加入していれば、Miiの作者が公開しているコードを入力することでモデルを使用することもできる。

カスタマイズしたMiiで冒険することができるRPG『Miitopia』は、Nintendo Switch向けに5月21日発売予定だ。

Aki Nogishi
Aki Nogishi

ポストアポカリプスとドット絵に心惹かれます。AUTOMATONではFF14をメインに担当します。

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