『Apex Legends』新レジェンドのヴァルキリーと新生オリンパスの詳細が発表。先行プレイにて判明したヴァルキリーの強みとは
『Apex Legends』新シーズン「英雄の軌跡」では、新レジェンドとしてヴァルキリーが登場。本名は今原カイリ。彼女は『Apex Legends』と世界観を共有する『タイタンフォール』シリーズのタイタン操縦士、バイパーの娘だ。父から飛行への情熱を受け継いだ一方、父を死に追いやった傭兵、クーベン・ブリスクへの復讐に燃えていた。ブリスクのもとに向かい銃口を向けるヴァルキリーであったが、ブリスクから奪ったのは命ではなくApexゲームへの参加権だった。
このたび弊誌はElectronic Artsから先行プレイ体験の機会を頂いた。そこで読者の方に向けては、約9時間にわたるデモプレイを経て判明した新要素を紹介。本稿では、ヴァルキリーの使用感や、オリンパスの変化についてお伝えする。
パッシブスキル「VTOLジェット」
まずはヴァルキリーのパッシブスキルについて。ヴァルキリーはリコン型のレジェンド。背中に装着したジェットパックにより、いつでも空中に浮遊することができる。ジャンプボタン2度押しで起動し、ホールドボタンで飛行モードの切り替えが可能。自由飛行と水平飛行のシフトを駆使することで、縦と奥および横方向にも空中で動ける。ただし、燃料がなくなると地面に落下。いつまでも浮き続けることはできない。一方、飛行の停止は任意のタイミングでおこなえる。また、燃料については8秒ほど経過すると自動でチャージされる。
戦術アビリティ「ミサイルスワーム」
戦術アビリティでは、ジェットパックに備え付けられたミサイルポッドから複数の小型ロケットが発射。赤くマークされた地点に着弾する。クールタイムは30秒となっており、敵プレイヤーにミサイルが当たると、25から50のダメージを与えることが可能。このダメージ値自体は低いものであるが、一方でミサイルにはスタン効果が付与されている。具体的には、アークスターを受けた際と同様に、視界不良とスロー効果を発動。ただし、これらの効果時間はアークスターによるものよりも短めに設定されている。
アルティメット「スカイワードダイブ」
ヴァルキリーのアルティメットは、緊急脱出装置のような役割を果たす。ウルトを発動すると三人称視点に切り替わり、発射準備モードに移行。そこからさらにボタンを押すことで、遥か上空にヴァルキリーの身体が射出される。最大の特徴としては、チームメイトの搭乗機能が挙げられるだろう。味方は発射準備モード中のヴァルキリーに乗ることが可能。ヴァルキリーの射出とともに、一緒に空に飛び立つことができる。頂点にまで達するとスカイダイブモーションに移行し、ドロップシップやバルーンからの飛行時のように地上に降下。さらに飛行中は、視界内に入る敵がすべてハイライトされる(ヴァルキリーのみ)。
ヴァルキリーは上級者向けレジェンド
レジェンドとしては初となる、空中での自由移動を可能とするヴァルキリー。では、実際の使い勝手はどうなのか。先行プレイにて5時間ほど操作した筆者の第一印象は、“テクニカルで上級者向け”だ。というのも、まず空中での操作が想像以上に難しい。空中移動の際はキビキビと動けるわけではなく、割とゆっくりとした挙動となる。燃料にも限りがあるため、そう遠くにはいけない。また、縦と横の動きを空中でスムーズにおこなうには飛行モードの切り替えを駆使する必要もあり、慣れないうちは思ったとおりの場所に着地するのに苦労した。
そして個人的にもっとも上級者向けだと感じたポイントは、ジェットパックで浮遊している最中は攻撃不可な点だ。厳密には戦術アビリティのミサイルは飛ばせるのだが、武器や投てき物による攻撃は一切おこなえない。つまり、浮いている状態で敵から攻撃を受けても撃ち返せないのだ。また、ジェットパックの使用中は大きな音を発するため、敵から位置がバレやすいという側面もある。空中での移動が遅いこともあり、一斉に撃たれると即座にダウンする確率が高い。
一方、ヴァルキリーの強みもまた空中での自由移動にある。武器や投てき物こそ扱えないものの、かなり高所まで浮いて辺り一帯を見渡せるため、索敵能力は非常に高い。そして何よりも、建物の高い場所へのアクセスが全レジェンドの中でもっとも容易だ。特に見晴らしがよく高層ビルなどが多いオリンパスにおいては、空中移動の強みが存分に発揮される。迅速に有利なポジションをとったり、ちょっとした段差をスムーズに超えたり、予想外の方面から敵の裏に回ったりと、使い方次第でいくとおりもの戦術を編み出せるだろう。
また、ヴァルキリーの戦術アビリティ「ミサイルスワーム」はダメージこそ低いものの、味方と攻撃のタイミングを合わせるとかなり強力。視界不良と鈍足効果に陥った敵を味方と優先的に狙うことで戦闘を有利に運べるだろう。そして、アルティメットについては逃げ・攻めの両方に使える印象だ。バルーン使用時のように空の頂点からスカイダイブできるため、有利なポジションを取りにいくのもよし、漁夫に向かうのもよし、戦況を立て直すのに緊急脱出するのもよし。総じてヴァルキリーは、柔軟性の高いアビリティをもったレジェンドといえるだろう。一方で、だからこそ上級者向けのレジェンドになるのではないかと、筆者は感じた。
改変されたオリンパス
新シーズンではヴァルキリーのほか、マップ改変が施されたオリンパスにも注目だ。上空から宇宙船が飛来。さらにオリンパスの自然が暴走したことで、マップの一部に巨大なツタが絡みついている。具体的な改変箇所としてはマップ南東部、盆栽プラザ、ソーラーアレイ周辺が大きく様変わり。軌道砲と盆栽プラザのあいだに新たなロケーションICARUSが登場している。
ICARUSには謎のスペースシップが着陸しており、プレイヤーは中に入ることが可能。船内では巨大で毒々しい植物のツタが浸食しつつある。そうしたツタは遮へい物として利用可能で、また上に登ることもできる。さらに船内には科学者らしき遺体が転がっており、死体からはキーカードを入手可能。このキーカードは船の先端部にて使うことができ、そこにはハイティアなアイテムが眠っている。見つけた際は積極的に船の先端部に向かうといいだろう。
現在のオリンパスにおける軌道砲と盆栽プラザのあいだというと、建物が非常に少なく、かなり射線が通りやすい。また、中央部にはいくつか穴が空いているため、両エリア間のアクセスは悪めだ。しかし、そこに巨大な宇宙船が着陸したことで、両エリアの溝とも言うべき場所が埋まった。筆者が実際にプレイした限りでは、ツタが遮へい物としてあちこちに絡まっている影響か、新エリアICARUSではインファイトの発生率がかなり高い印象を受けた。中・長距離武器よりも、R-99などの近距離武器が有用になるかもしれない。
以上が新レジェンドであるヴァルキリーと、改変されたオリンパスの詳細となる。ヴァルキリーは本稿で述べたとおり、できることが多いテクニカルなレジェンドだ。実装後、多くのプレイヤーたちによって予想外の使い方が発掘される可能性にも注目したい。オリンパスについては、新たなエリアが設置され、巨大なツタが登場したことで、またひとつ戦い方に変化がもたらされることだろう。開発元によると、今回のマップ改変を皮切りに、今後も長期的にオリンパスを改変していく方針のようだ。
『Apex Legends』新シーズン「英雄の軌跡」は、現地時間の5月4日開幕予定。なお、新シーズンの目玉コンテンツ「アリーナモード」の詳細はこちらの記事、武器の詳細についてはこちらの記事にまとめている。これらのレポートもぜひチェックしてほしい。