ソニー・インタラクティブエンタテインメントは4月20日、PlayStation 3およびPlayStation Vitaでのコンテンツの購入機能について、先月発表した今夏でのサービス終了を撤回することを明らかにした。なお、PSPでの購入機能については、予定どおり今年7月2日に終了するとのこと。
SIEは今年3月30日、PS3/PS Vitaを通じてのゲーム/ビデオコンテンツを含むデジタルコンテンツの購入や、ゲーム内課金、またウォレットへのチャージを、PS3では今年7月2日に、PS Vitaは8月27日に終了すると発表。一方サービス終了後も、過去に購入したゲームの再ダウンロードや、ビデオ/メディアコンテンツへのアクセスは可能とされた(関連記事)。
これは、パッケージ版と併売されていたタイトルはともかく、ダウンロード専売タイトルは期限以降は入手する術がなくなってしまうことを意味する。海外メディアVGCの調査によると、海外PS Storeにて配信されている対象のダウンロード専売タイトルは約2200本に及び、このうち他プラットフォームでは購入できないPS独占タイトルは138本だという。
ゲームのダウンロード販売が一般的になるなか、サービス終了によってゲームを購入できなくなることは、いずれ訪れる運命という側面はある。ただ前回のSIEの発表に対しては、寂しさを訴える声や、サービス終了が早すぎると批判する意見などが寄せられることとなった。
*ダウンロード専売タイトルのパッケージ化をおこなうLimited Run Gamesは、デジタルでの購入は永遠ではないと警鐘を鳴らす。
SIE社長兼CEOのJim Ryan氏は今回の発表の中で、さらなる検討を重ねた結果、サービス終了の判断は誤っていたとの結論に至ったとコメント。当初サービス終了を決定した背景には、旧プラットフォームにおける販売サポートに課題があったことや、現行機にリソースを集中させる目的があったという。しかし多くのプレイヤーが、今後もPS3およびPS Vitaでクラシックゲームを購入できることを強く望んでいることが分かったため、継続のための解決策を見つけることにしたという。そして同氏は、プレイヤーの声には常に耳を傾けているとし、今回意見を寄せたPlayStationコミュニティに感謝の言葉を述べている。
なお繰り返しになるが、PS3/PS Vitaのコンテンツ購入機能は今後も存続することとなったが、PSPでの購入機能については今年7月2日に終了する予定だ。