『モンスターハンターライズ』にて海外で発見された小ネタ集。ウツシ教官とミュージカル映画の意外な共通点など


『モンスターハンターライズ』が3月26日に発売された。発売から10日で全世界出荷本数500万本を突破し、より快適になったハンティングアクションが、国内外を問わずユーザーから人気である。そんな本作では攻略にはあまり役立たないものの、ちょっぴり笑えるディテールも沢山存在する。今回は海外ユーザーが発見した小ネタを中心に紹介しよう。すでに国内でも見かけたネタも存在するかもしれないが、そこはご容赦いただければ幸いだ。

ウツシ教官の元ネタ?

本作は“和”の世界が舞台であり、カムラの里やフィールドにもそのテーマが反映されている。登場する新モンスターもまた、日本の妖怪を元ネタにしているようだ。そしてモンスターだけでなく、カムラの里のキャラクターであるウツシ教官も、元ネタがあるのではないかと噂されている。それも、“和”ではなく“洋”な元ネタが。

ウツシ教官は、プレイヤーに狩猟のすべてを教えてくれた恩師、という設定のキャラ。モンスターのモノマネや、お面作りが得意だったりと多彩な才能を持っている。ゲームではチュートリアルの案内役や、闘技場の受付を担当。プレイヤーを愛弟子と呼び、いつもハツラツとしている。どこか抜けているところも含め魅力のある人物だ。

このウツシ教官について、ユーザーが一昔前のミュージカル映画との共通点を指摘している。海外TwitterユーザーBrian David Gilbert氏が、ウツシ教官と「ハイスクール・ミュージカル2」でザック・エフロン演じる主人公トロイが歌う楽曲「Bet On It」との類似点を見つけてたのだ。

https://twitter.com/briamgilbert/status/1379139223295565824

「ハイスクール・ミュージカル2」は2007年にアメリカのテレビで放映された青春恋愛ミュージカル映画。劇中、主人公トロイ・ボルトンは仲間とすれ違い、ひとりよがりな行動をしてしまう。「Bet On It」はそんな彼が自分の過ちに気が付き、生まれ変わる様子を情熱的に歌い上げる曲なのだ。

「ハイスクール・ミュージカル2」の該当箇所でトロイが見せる体の動きは、世間話をするウツシ教官の身振りと似ている。こちらに向かって指をさし、手を握ってみせ、腕を開く動作が一致している。プレイヤーの恩師というには、純粋で若々しい印象のウツシ教官。大げさな身振りで話す彼のモーションは、ミュージカルの振付けをモデルにしたのかもしれない。ただしこの動作は、かなり汎用性が高い。偶然の一致ということも十分にありえるだろう。

※該当箇所は1分41秒あたりから

里でフクズクを飛ばすと

本作ではクエスト中、フクロウを模したペットであるフクズクが偵察に出向き、モンスターの位置を常にハンターへ知らせてくれる。カムラの里ではフクズクをアクションスライダーから呼び出せる。エサを上げたり、装備を着せ変えたりできる。また、フクズクを赤い矢印が表示される場所へ飛ばすこともでき、そこでちょっとした演出を見ることができるのだ。

集会所の外に、フクズクを飛ばせるポイントがある。近くにウツシ教官がおり、里の外を見守っている。フクズクは彼のもとへ飛んでいくと、何やら嫌がらせをし始める。また港ではアイルーが作業をさぼって居眠りしている。ここでもフクズクを飛ばして、アイルーの睡眠を邪魔することができる。また里長フゲンのフクズクの隣へと飛ばすことも可能。この場合は、仲良くじゃれあう様子を観察できる。さまざまな場所にフクズクを飛ばして遊んでみるといいだろう。


「フクズク撮影」は実際フクズクが撮影している

アクションスライダーにはカメラの項目があり、Nintendo Switchの十字ボタンへ割り当てられている。カメラではプレイヤーの一人称視点のほか、フクズク撮影で三人称視点にも変更できる。このフクズク撮影は、マルチプレイで観てみるとわかるが、実際にフクズクがカメラを持っている。ソロプレイ時はフクズク撮影を起動しても、フクズクを見ることはできない。マルチプレイでほかのプレイヤーのフクズクでぜひ確認してほしい。古めかしいカメラをもって滞空する姿を見られるはずだ。


落ち着かないオトモガルク

本作の肉焼きは、「上手に焼けました」の掛け声が復活したり、肉焼き時のBGMが以前の長いバージョンに戻されたりと懐かしさを覚えるプレイヤーも多いかもしれない。フィールド中で肉を焼いていると、オトモガルクはクンクン鳴いて、物欲しげな表情でハンターを見つめる。やはり犬を模した生物ということなのだろう。その仕草は犬っぽくもある。残念ながらガルクにこんがり肉をあげることはできない。

ただし本作では、待機状態のオトモとコミュニケーションを取ることが可能だ。オトモを待機させる方法は、十字ボタンでアクションスライダーから待機を選択する。オトモガルクとオトモアイルーそれぞれ3つのコミュニケーションが用意されている。オトモガルクなら、お手、なでる、おやつ。オトモアイルーなら、なでる、ハイタッチ、ネコジャラシだ。


カットシーンをスキップする小技

オトモをかわいがる方法の次は、オトモをかわいがらない方法を紹介。こちらは海外メディアKotakuが紹介していた方法だ。本作ではクエストを完了すると、プレイヤーがポージングをするほか、アイルー、ガルク、フクズクをなでるシーンが挿入される。クエストを周回する場合、なるべくこのシーンはスキップしたいところ。その場合はモンスター討伐・捕獲後のタイマーが終了するタイミングで、空中にいればよい。方法としては、空中にZRとXボタンで疾翔け(上方)、さらにAボタンで空中停止する。諸々のカットシーンはスキップされるはずだ。


オトモをお見送り

クエストをある程度進めてからオトモ広場にいるロンディーネに話しかけると、交易によってアイテムを増やすことができる。その際オトモを潜水艇に乗せて、各市場へ派遣することになる。潜水艇は出発してすぐに潜ってしまうため、帰ってくるまでオトモたちと会えないように思える。しかし潜水艇が出発してすぐに集会場のテラスへ行くと、オトモたちが潜水艇から手を振ってくれるのだ。彼らの旅の無事を願って見送ろう。


絵を描くミノト

集会場で受付嬢を務めるミノトからこんなセリフを聞ける。「モンスターの絵はゴコク様の直筆です。私も見習って絵の練習に勤しんでいます」。実際にギルドマネージャー・ゴコクを観察していると、ときどき絵を描いているようだ。そしてミノトを見ていると、何か思いついて「描きます!」と、机の下から紙をだして描きつける。しかしすぐに丸めて捨ててしまい、ごまかすように咳払いをする。

公式ファンサイトによると、本作のイラストは墨をテーマに、装飾品は型染(伝統的な布を染める技法)をテーマに作成された。とくにモンスターのイラストは、ゴコクがときにモンスターから襲われながらもスケッチしたようだ。筆の勢いがあり、なおかつ柔らかいイメージをもって描かれたという。ミノトもゴコクのスケッチ方法を真似ているのかもしれない。ちなみにミノトの絵は公式サイトの「狩猟の導き書」で閲覧可能だ。味わい深いイラストで、狩りの基本を学ぶことができる。


ハチミツを食べるアオアシラ

序盤で戦うモンスターのアオアシラには、ちょっとした生態が設定されている。アオアシラの拘束攻撃ではハンターを拘束後に投げ飛ばす。通常なら地面に倒れたハンターへ追撃してくるため、投げられたタイミングで翔蟲受け身を使って追撃を回避したい。ただしハンターがハチミツを持っていると、拘束攻撃でハンターを捕まえハチミツを盗んで食べ始める(Reddit)。これを好機ととらえ、態勢を整えるなり、大技を仕掛けるなりしよう。


アオアシラ狩猟のクエスト名は「ハチミツ争奪戦!」。甘味好きの里人による依頼内容にも、アオアシラが行商人からハチミツを奪った旨が書かれている。設定からしてハチミツが大好物なのだ。回復薬グレートや秘薬の材料として何かと重宝するハチミツ。奪われると不便が多いが、観察していて面白い。ちなみにアオアシラとヨツミワドウが戦うと、相撲を取っているように見える。アオアシラがヨツミワドウの巨大な口で食べられそうになったりと、バトルを見ていても楽しい。

https://youtu.be/zMuEy4LxGQ4


以上『モンスターハンターライズ』のちょっとした小ネタを紹介してきた。本作にはここで紹介しきれない沢山の要素が存在する。オトモアイルーのバサルモス装備は、オトモが岩に擬態する。修練場のからくり蛙のスタン時のモーションなども見どころだ。里の人々やアイルーを観察すると、可愛らしいアニメーションが設定されていたりする。狩りの休憩がてら、本作の豊かなディテールを楽しんでみてほしい。