『Apex Legends』ライフライン弱体化について開発者が言及。戦闘復活のシールド削除、代わりに戦術による回復スピードがアップ
『Apex Legends』におけるレジェンド調整についての情報が各方面で小出しにされているようだ。中でもライフラインの今後の調整について、開発者がコメントし注目を集めている。ライフラインといえば初期から本作に登場するレジェンドでありながら、最近になり能力改修が望まれてきた存在だ。原因としては複数の要素が考えられる。ひとつはアルティメットアビリティの存在価値の相対的な低下だ。物資補給という面では、後発で大幅に性能が向上したローバのブラックマーケットに大きく劣る。
一方、ライフライン以外のプレイヤーからはパッシブアビリティに対し批判が集中しているようだ。パッシブの「戦闘復活」はD.O.C.ドローンで、自動で蘇生をおこなうことができ、その間ライフラインは自由に行動可能。さらにドローンは蘇生中、前方180度をカバーするシールドを展開することができる。シールドは破壊されることがなく、グレネードも跳ね返すことができるため、蘇生する側もされる側も激戦区でリスクなく復活することができる。おまけにパッシブアビリティであるがゆえにクールダウンタイムがなく、非常に強力な能力。一部のユーザーからは弱体化が望まれていた。また実は、直近のトレイラーではライフラインの戦闘復活時にシールドが展開されていないシーンが挿入されており、弱体化の予告ではないかと噂されていた。
こうしたなか、Respawn Entertainmentにてライブバランスデザイナーを務めるJaybiebことJohn Larson氏が海外掲示板Redditにてコメントを寄せている。Larson氏によると、今後のライフラインにまつわる改修は大きく分けて次の3つが実施されるという。「戦闘復活によるシールド削除」「戦術アビリティによる回復スピードが60%増加」「アップグレードを保障するためのCP増加」である。議論の的となっていたパッシブアビリティの弱体化が図られ、シールドの無効化が明言されたかたちだ。一方、クールダウンタイムについては言及がなく、引き続き設けられない見通し。パッシブアビリティが弱体化する代わりに、戦術アビリティの「D.O.C. ヒールドローン」による回復が大幅に強化されるかたちで埋め合わされるようだ。
このほかにも一部レジェンドの現状や今後が語られた。3月に大幅弱体化を受けたコースティックについては、ピック率が大幅にダウン。一方、勝率の低下は比較的ゆるやかで、弱体化による影響はそれほど見られていないとのこと。また、レイスについてはヒットボックス肥大化と小柄の影響で打たれ弱さが目立っていることから、いずれ小柄を削除したいと考えているそうだ。武器でいえば、スピットファイアの現状における強力さについて言及。同武器はDPSの高さ、リコイルの小ささ、マガジンあたりのダメージの大きさなどから人気を獲得しているが、ユーザーから揶揄されるほど“壊れ武器”ではないとの見立てだ。ただしノックダウン率については抜きん出ており、ほかの武器よりも敵をダウンさせた割合が高いとのこと。
また、かねてより議論があった限定モード「臨戦態勢」のデフォルト化についてもコメントがあった。同モードは全レジェンドが共通の初期装備を所持したままスタートする期間限定ルール。プレイヤーは早くから戦闘にコミットできるうえ、マップ上に初期装備がドロップしなくなるなどルート上の利点からも、常設ルールとして実装してほしいとの声が高まっていた(関連記事)。本件に関し、開発チームは3月のイベント実施時にプレイヤーの好き嫌いについて学んでおり、しばらく様子見を続けるとのこと。ただしルートプールのクリーンアップについては、チームとしても考えているところだそうだ。フィールドで得られる戦利品についても、今後調整が図られていくのかもしれない。
このほか海外メディアDexertoによると、以前より予告されていたオクタン弱体化についても詳細が明らかに。興奮剤使用時のダメージが12から20に上昇し、代わりにクールダウンタイムが1秒短くなるという。高速移動可能の時間だけを見れば強化ともとれるが、その分アビリティを発動するリスクは相対的に高くなる、といった調整になるようだ。またローバについても新情報が。シニアゲームデザイナーのDaniel Zenon Klein氏がTwitchのコメントで回答したところによると、戦術アビリティについては「大量のバグ修正」が施されると同時に、アルティメットアビリティ「ブラックマーケット」については「軽い」弱体化が図られるという。
『Apex Legends』は、現地時間4月13日より新イベント「ウォーゲーム」を開催予定だ。