廃旅館ホラー『真砂楼』Steamにて配信開始。かつて猟奇殺人事件が起こった場所を探索する、足のすくむ恐怖体験

インディーゲーム開発チームDorsalFin Studioは3月26日、『真砂楼』をSteamにて配信開始した。『真砂楼』は、かつて猟奇殺人事件が発生した廃墟旅館へ足を踏み入れる探索ホラーゲームである。

国内のインディーゲーム開発チームDorsalFin Studioは3月26日、『真砂楼』をSteamにて配信開始した。価格は1320円。4月2日までの7日間は、ローンチ割引により15%オフの1122円で購入できる。


『真砂楼』は、かつて猟奇殺人事件が発生した廃墟旅館へ足を踏み入れる探索ホラーゲームである。昭和初期、女椎村に真砂楼という旅館があった。真砂楼は、山道に建てられた旅館であり、宿泊客からはご飯が美味しいと好評を得ていたそうだ。しかし昭和初期に猟奇殺人事件が発生し、従業員と宿泊客が犠牲となり真砂楼は廃業になってしまう。また事件の犠牲者の遺体は、いずれも胸部から下が切り取られた状態で見つかったが、切断された遺体の一部は未だ見つかっていない。

主人公は、廃墟探索が趣味の人物。連休の直前、かつて女椎村でアルバイトをしていた際に見かけた朽ち果てた建物を思い出し、廃墟旅館を訪れることに。壁を叩く音。落下してくる遺体。惨劇の舞台に潜む、何かの気配。興味本位で真砂楼へ足を踏み入れた主人公は、次第に昭和初期に起こった殺人事件の裏側を知っていく。


真砂楼の内部は長い年月によって廃墟化が進み、一部は腐って崩れ落ちてしまっている。施錠された扉もあちこちに存在するため、主人公は鍵を探しつつ少しずつ探索範囲を広げることになる。序盤においては、そうした廃墟旅館の探索がゲームプレイのメインに。主人公の足音や、どこからか聞こえてくるラジオの音、些細な現象などが緊張を煽り、この廃墟には何かがいるのではないかと思わせられる。国産のホラー作品らしい足がすくむようなゲームプレイは、本作の魅力の一つだろう。また探索を進めていくと、あちこちに民族学者の手記や旅館の主人による覚書などが残されており、少しずつ忌まわしい過去の歴史も紐解かれていく。なお公称プレイ時間は、2時間から3時間程度とされている。


本作は、国内のインディーゲーム開発スタジオDorsalFin Studioが開発している。ゲーム内のクレジットによると、プロジェクトリーダー/ゲームデザイン/リード環境アートなどをAakane氏、プログラム/ゲームデザインなどをBussan氏、テクニカルアート/オーディオデザインなどをtekktekk氏が担当。ほかにも、数名のクリエイターたちが開発に参加しており、コンシューマーゲーム業界に務めている人物を含め、実力派クリエイターたちによって開発が行われているようだ。また本作では廃墟探索者による監修を受けつつ、国内の廃旅館を参考に昭和初期の日本の旅館を制作。不気味な雰囲気の漂う、腐敗した廃旅館がゲーム内で表現されている。


『真砂楼』は、Steamにて現在1122円で配信中。公式サイトではリリースを記念して、本作のデジタルアートワークと真砂楼の旅館パンフレットが配布中。パンフレットはネットプリントサービスを利用したコンビニでのプリントにも対応しているそうだ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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