『Apex Legends』高ランク帯のチーター700人が無期限BAN受ける。Respawnの「チート警察」スタッフが実情語る

 

Respawn Entertainmentにて『Apex Legends』の不正ユーザー対策担当を務めるConor Ford氏は3月16日、先週木曜日より700以上のアカウントをBANしたと発表した。対象となったのは、チートを使用し高ランク帯(ゴールド〜プレデター)に所属していたプレイヤー。アカウント停止期間は無期限だと伝えられる。なお「ヒートシールド無限使用バグ」を使用していたプレイヤーについてはBAN対象に含まれていないという。
 

 
Ford氏は海外メディアPC Gamerのメールインタビューに回答。処分を受けたアカウントのうち180以上は、トップ2レベルに相当するダイヤモンド・プレデター帯に所属するプレイヤーだったという。またリング外にてヒートシールドを無限に使用し耐久できる不正行為をしたユーザーについては、「恒久的なBANには相当しない」と判断し、今回の処分の対象に含まなかったという。ただし深刻な不正が見られる場合は一時的な停止処分を辞さない構えを示している。Ford氏が明かしたところによれば、Respawn Entertainmentは全ゲームモード・全地域合わせると月に約10万人のアカウントにBANを下しており、その総数は200万件にも近づいているという。

不正ユーザー試合に入る前からBANを受けることもあれば、ハッキング済みのアカウントにログインし、公共の場で不正行為を働いた瞬間に検知される場合もあるという。ランクマッチにおいては、特に高ランク帯において暫時チーターの数が少なくなっていくだろうとの見立てを示している。いちどランクが落ちると、検知されない正攻法で上り詰めるには時間を要するため、チーティングツールを使用するユーザーは当分の間ブロンズ〜ゴールド帯で足止めを受けるのではないか、と推測している。

Ford氏としてはいずれ『Apex Legends』にてチーターを「ほとんど見ない」レベルまで押し進めたいとの考えだが、完璧に駆逐することは難しいとも認めている。チーターの背後にはツール販売業者による巨大なマーケットが存在しており、どんなゲームでもチートを利用したいと考えるユーザーはいるためだ。
 

 
Ford氏により明らかにされた大規模BANはこれまでにも複数回存在。昨年9月には、ランクマッチにて回線抜きで虚偽の順位を保持するプレイヤーの一斉BANを敢行し、「1万分間(約166時間)」のアカウント規制を下すペナルティを課した。今年2月にも、PlayStation 4版にてランクポイント不正獲得をおこなったプレイヤー507名に対しアカウント停止を敢行。こちらの規制期間は「シーズン9まで」とされていた。同月には有名ストリーマーのRas氏がチーターを理由にランクマッチ引退宣言をした件にも反応。Ford氏から国内ユーザーに向け、日本サーバーにて集中的なクリーンナップをおこなったと伝えた(関連記事)。サービス開始時から不正者への対処はしてきており、Respawn Entertainmentとしては徹底的にチーターと戦う姿勢を続ける構えのようだ。