『Apex Legends』開発者が日本人プレイヤー向けにチーター対策宣言。今週は国内の不正者の駆逐に多くの時間を費やす

 

Reapawn Entertainmentにて不正ユーザー対策担当を務めるConor Ford氏は2月17日、日本国内の『Apex Legends』ユーザー向けにメッセージを発信した。ツイートによれば、Ford氏は国内サーバーにのさばるチーターの存在を「飽き飽きするほど」聞いているという。そして今週の大部分は、日本サーバーをクリーンナップする作業に費やしているとのこと。同氏はユーザーからの報告を大いに受け付けると同時に、「共に戦いましょう」と日本ユーザーを鼓舞するメッセージを表している。
  

 
本件は、2月15日ごろより議論が活発になっている日本サーバーのチーター問題に対してのリアクションだ(関連記事)。15日、有名ストリーマーのRas氏が『Apex Legends』のランクマッチから身を引くことを宣言。原因が「チーターの多さ」であると明言されたことで、本作におけるチート不正利用ユーザーに対する不満がSNS各所で噴出するようになった。騒ぎの大きさから、パブリッシャーであるElectronic Arts(EA)側のスタッフも反応。EAアジア地域等を管轄するLiam McClure氏からRas氏へ、直々に謝罪のリプライが送られるという一幕に至った。 

パブリッシャーであるEA側から火種となった配信者にコンタクトがある一方、開発チームのRespawn Entertainmentからは日本ユーザー全体に働きかけがあったわけだ。Ford氏は「Hideouts」とのハンドルネームでも知られ、Respawn Entertainmentきっての“鉄槌”の持ち主。普段はユーザーとの交流を欠かさないフレンドリーな人柄だが、その実態は開発チームにて不正ユーザーをBANする権限をもつ重要人物だ。 

昨年9月には、ランクマッチにて回線抜きで虚偽の順位を保持するプレイヤーの一斉BANを敢行(関連記事)。「1万分間(約166時間)」のアカウント規制を下す厳しいペナルティを課した。直近の取締りではさらに厳しい対応をとっており、PlayStation 4版にてグリッチでRPを獲得していたユーザーを一斉BAN。しょっぴかれた人数は507名におよび、今度のアカウント規制は「シーズン9まで」。およそ数か月程度『Apex Legends』を遊べなくなる、厳格な処罰が下されたようだ。 
  

 
日本国内では、「Respawn Entertainmentのチーター対策が国内向けには追いついていないのではないか」との噂がコミュニティにて広まっていた。そのため、ラグを我慢してでもあえてオレゴン・ロンドンサーバー等で遊ぶユーザーも少なくない。回線の不便さよりもチーターによるストレスの方が大きいわけだ。今回、Respawn Entertainmentスタッフから直々に日本ユーザー向けコメントが出されたのには、こうした現状に対するレスポンスが大きいかもしれない。 

『Apex Legends』において世界で2番目に大きな市場は日本であると発表されており、その影響力は小さくない。加えてこの時期は待望のNintendo Switch版ローンチ直前ということもあり、トラブルの芽はなるべく摘んでおきたいというのが本音だろう。先述のとおり、Ford氏はしばしば自身のTwitterにてBANの実施報告をおこなっている。チェックしておけば、最新のチーター対策情報もキャッチアップできそうだ。なお先述のEAスタッフ McClure氏もFord氏のツイートに反応。両者の間で何らかのやりとりがあったことを示唆すると同時に、「これはほんの始まりに過ぎません」との一言を残している。