『レインボーシックス シージ』Y6S1「CRIMSON HEIST」開幕。新オペレーター「Flores」や「国境」リワークなど、新シーズン情報をひとまとめ
Ubisoftは3月17日、『レインボーシックス シージ』のイヤー6シーズン1「CRIMSON HEIST」を全プラットフォームに向けて配信した。新攻撃オペレーターとして爆弾ドローンを操る「Flores」が参戦。マップ「国境」のリワークや新サイドウェポン「Gonne-6」の追加のほか、PC版にはマッチリプレイのベータ版も遂に実装される。「Flores」の活躍が確認できるストーリートレーラーも公開されている。
新オペレーター「Flores」
爆発するドローン型ガジェット「RCE-ラテロチャージ」を持つ、アルゼンチン出身の攻撃オペレーター。前進とジャンプのみ許されるこのドローンは、爆発時、敵オペレーターに対しダメージを与えるだけでなく、展開型シールドやバンシーソニックを破壊することもできる。「Flores」は通常のドローン2つとは別に、「RCE-ラテロチャージ」を4つ所持している。
イヤー6より、これまでのシーズンパス制度は廃止される。新オペレーター「Flores」は、バトルパスのプレミアムトラックを購入することで即プレイ可能だ。未購入者はシーズン開始2週間後に名声ポイント、もしくはR6クレジットで開放できる。
リワークマップ「国境」
イヤー1シーズン2で登場した古参マップが増築された。これまでと爆弾の位置は変わらず、元の構造にプラスアルファして競技性が高められた。従来の国境を知っているプレイヤーであれば違和感なく覚えることができるだろう。
新サイドウェポン「Gonne-6」
ピストル枠として登場した射出型の武器。Kaliの低速爆薬ランスのように、展開型シールドやアーマーパネルなどの防弾ガジェットを破壊できる弾を射出する。装填数は1発のみで、ADSとマグネットには吸われてしまう。使い所は限られるが、攻撃アプローチの幅が広がる。装備可能なオペレーターは、Amaru・Lion・Iana・Dokkaebi・Zero・Glaz・Finka・Gridlockの8名だ。
多数の変更や新要素の追加は既報のとおりだが、テストサーバーを経てさらに変更された点も「Y6S1 プレシーズンデザイナーノート」で公開されている。ここではプレイヤーに大きな影響を与える要素をピックアップしてお伝えする。
BLACKBEARD
・シールドのHPを50から20に減少
・MK17のダメージを49から40に減少
Blackbeardは幾度の弱体化を経てもなお、攻撃側最高の勝利デルタを示しており、強力なオペレーターであると言える。今回の調整で殺傷力と生存力が弱められる。これまでは何度か撃ち合ってもシールドが残っている状況が多かったが、一度の撃ち合いでシールドごと撃ち抜かれることが増えるだろう。
DOKKAEBI
・Gonne-6を追加(C75を削除)
・スタングレネードを追加(フラググレネードを削除)
フラググレネードを取り戻して間もないDokkaebiだが、再び取り上げられることになった。しかし、フラググレネードの実装は殺傷力の強化ではなく、防弾性デバイスへの対抗手段を増やすことが目的であったため、Gonne-6の実装によって、より整合性を持つロードアウトになる。
FINKA
・Gonne-6を追加(GSH-18を削除)
・スタングレネードを追加(フラググレネードを削除)
こちらもフラググレネードが取り上げられる。Finkaはほかの攻撃オペレーターよりも勝利デルタが高いため、パフォーマンスに著しい影響はないとしている。ラッシュや局所攻めを仕掛ける際にピックされがちなFinka。ほかのオペレーターとクロスを組んで攻める際は大きな影響はなさそうだが、突き上げなどで戦況を乱す孤立した動き(いわゆる1の動き)は難しくなるだろう。
MOZZIE
・点滅速度の変化でペストまでの距離が予測できるようになる
ペストから一定の範囲内で警告が表示されるだけだったが、点滅によってペストとの距離が測りやすくなった。ペストの位置がわからず、ゆっくりとドローン口やバリケードに近づくような場面が減る。プロシーンやトップランク帯では、ペストを置く場所にも工夫が見られるようになることが予想される。
NØKK
・HELプレゼンス・リダクション有効時にNøkkが感知系のガジェットを起動しなくなる
→影響を受けるガジェット: ElaのGRZMOTマイン、Melusiのバンシー、Kapkanの侵入阻止デバイス、感知アラーム、金属探知機
・Nøkkのグリッチ効果が感知耐性を無効化し、範囲内のガジェットを起動させるようになる
・感知デバイスを迂回するとNøkkが持つHELデバイスの色が変化するようになる
これはテストサーバーでしか適用されない。HELプレゼンス・リダクション発動中、防衛側の一部のガジェットが起動しなくなるというもの。スニークインに長けていたNøkkだが、今回影響を受けるガジェットが設置されていた場合は対処せざるを得ず、その度にアプローチの変更を求められた。
この仕様がライブサーバーに実装されたら、プレゼンス・リダクション有効中のNøkkを捉えることのできるガジェットを持つLesionやPulse、有刺鉄線を持つオペレーターのピックが求められ、カジュアルプレイヤーにとっては大きな脅威になり得る。コンテンツクリエイターのcoreRoss氏がYouTubeで行ったアンケートでは、大多数がこの調整に「良い方向」と投じている。
TWITCH
・スモークグレネードを追加(スタングレネードを削除)
スタングレネードを得て間もないが、強力なアサルトライフルを持つTwitchには殺傷力が高すぎた。比較的後方支援の役割を持つスモークグレネードを得ることにより、立ち回りに複数の選択肢が与えられる。
武器のバランス調整
・G36C
IanaとAshが持つこの武器は、R4-CやARXに比べて存在感が薄い。そのため、水平方向の反動が修正された。G36Cは2倍以上のサイトを装備することが多く、ロングレンジでも戦いやすい。特にARXと比較して弾数も多いため、Ianaでは断然G36Cがおすすめだ。
その他の変更
電子ガジェットの停止状態
プレイ中に以下のガジェットが停止されるとフィードバックが送られるようになる:
・攻撃側ドローン
・ブリーチングチャージ
・HibanaのX-Kairos
・Fuzeのクラスターチャージ
・Thermiteのヒートチャージ
・Zeroのアーガスカメラ
・クレイモア
・Nomadのエアジャブ
これらのガジェットはMuteのシグナルディスラプターの効果範囲内では起動しない。カメラやブリーチ系は元より、クレイモアとエアジャブは大きな変更だ。
カフェや領事館といったマップでは、攻撃側が建物へエントリーする前に防衛側が外へ飛び出して攻撃を仕掛ける戦法が強力だ。それを阻害するのがクレイモアやエアジャブといったガジェットだが、今回の調整によって飛び出すためにシグナルディスラプターを持っておくというMuteの新しい立ち回りが生まれる。
ディフューザーやプレイリストの調整
これらの変更に加えて、「CRIMSON HEIST」のサイト内でもゲームバランスの調整について触れられている。大きな変更点は以下のとおり。
ディフューザーの優先度
・「爆弾」モードの計画フェーズ終了時にディフューザーを誰も拾っていなかった場合、ディフューザーの優先度が最も高いオペレーターに与えられます。
・たとえばThermiteとAshを比べた場合、それぞれの役割的性質を考慮してThermiteがディフューザーを獲得します。
プレイリストのパラメーター統一
「ニューカマー」および「クイックマッチ」のプレイリストにいくつかの変更を施し、アンランクとランクの差異を減らしてプレイリスト間の混乱を軽減しました。
・「ニューカマー」および「クイックマッチ」プレイリストのラウンド時間を3分に短縮。 「ニューカマー」および「クイックマッチ」プレイリストの爆弾解除/設置にかかる時間を5秒から7秒に延長。
・「ニューカマー」および「クイックマッチ」プレイリストにディフューザー所持者選択を追加。希望するプレイヤーが持てるようにして、チームメイト間の衝突が起こりにくいようにしました。
チャレンジ
・Ubisoft Connectデイリーチャレンジを削除。ホーム画面にあるトロフィーアイコンのタイルを選ぶと、バトルパスチャレンジに移動します。
マップローテーション
・クイックマッチからマップローテーションを削除。
バラエティを増やすため、バートレット大学を除く全てのマップがクイックマッチのマップリストに含まれるようになりました。
主にクイックマッチに手が加えられる。これまでは専用のマッププールが用意されていたが、ほとんどすべてのマップがプレイ可能になり、よりカジュアルさが増す。
コミュニティーアーティストセット登場
また、コミュニティアーティストセットプログラムの設立も発表された。これはシージファンアーティストがデザインしたオペレーターセットをPrime Gaming加入者向けに配布するもの。セット内容はヘッドギア・ユニフォームと武器スキン・チャームの4点だ。同プログラムの第一弾では、ポップでキュートなデフォルメアートが特徴的なSAU_SIEGE氏がCaveiraセットのデザインを手掛ける。
このセットはPrime Gaming加入者限定の特典で、名声ポイントやR6クレジットで購入することはできない。UbisoftアカウントとTwitchアカウントをリンクさせることで手に入る。シーズン開始から1か月間の期間限定配信なので注意してほしい。
ここ数シーズン、ユニフォームや武器スキンのバリエーションとデザインに力が入っており、中村育美氏がデザインした、DokkaebiとEchoのセットも、ゲーム内ショップにて販売が開始されている。
気軽に視聴できる国内リーグも
そして、日本国内のリーグ戦「Rainbow Six Japan League 2021」も現在開催中だ。3月から9月まで、国内トップ8チームがリーグ形式で激突する。第一節から、チャレンジャーと言われていた「TEAM NORTHEPTION」が、アジア大会でも活躍する「GUTS Gaming」を下すという波乱の展開。先日行われたオープン大会「ジャパンナショナルズ」でも、「Zepto」や「Gaming Team SELECTOR」を始めとするチャレンジャーチームが国内トップチームと互角に渡り合う一幕が見られ、国内のパワーバランスが大きく変わってくるかもしれない。競技観戦初心者に向けた解説も整っているので、気軽に視聴してほしい。すべての試合はYouTubeチャンネル「レインボーシックス シージ ESPORTS」で配信されるので、9月までの毎週末、要チェックだ。