『ポケモンGO』にて「タマゴから孵化する可能性のあるポケモン」を表示させるテスト開始。ルートボックスとして議論される要素のひとつ

位置情報ゲームアプリ『Pokémon GO(ポケモンGO)』を運営するNianticは3月12日、『ポケモンGO』のボックス内のタマゴについて、孵化する可能性のあるポケモンを確認できる機能のテストを実施すると発表した。

位置情報ゲームアプリ『Pokémon GO(ポケモンGO)』を運営するNianticは3月12日、本作のボックス内のタマゴについて、孵化する可能性のあるポケモンを確認できる機能のテストを実施すると発表した。現時点では一部のトレーナー(プレイヤー)向けに同機能を開放しており、タマゴをタップすると、孵化する可能性のあるポケモンのリストとレア度が表示される。ただし、色違いのポケモンについては確認できないとのこと。
 

 
これまで『ポケモンGO』においては、入手したタマゴからどのポケモンが孵化するのかプレイヤーは確認できなかった。しかし、可視化する方向でテストを開始したようだ。テスト参加者の報告によると、テスト開始後に入手したタマゴから可視化され、以前から保有しているタマゴについては対象外とのこと。また、孵化する可能性のあるポケモンがレア度別にリストアップされるが、それぞれの孵化確率については引き続き非公開となっているそうだ(Reddit)。

本作のコミュニティでは、孵化する可能性のあるポケモンの調査がタマゴの種類ごとに随時おこなわれており、どのタマゴからどのポケモンが出るかはおおかた判明している。そのため今回テスト開始した機能は、そうした情報サイトをよくチェックしているプレイヤーにとっては目新しい内容ではないかもしれない。ただ、公式にアプリ内で情報公開するということは、すべてのプレイヤーにとって有益だといえるだろう。

一方で、特定のタマゴについて孵化する可能性のあるポケモンを調べた結果、もし望む内容ではなかったとしても、現状はボックスの空き容量を増やすためには一定時間をかけて孵化させるしかない。そのためコミュニティ内では、不要なタマゴを捨てることができる機能を求める声が聞かれる。
 

*ポケモンの進化や強化に使える「アメXL」が入手しやすくなるアップデートも実施。

 
また、先述したポケモンの孵化確率の公開を要望する意見もある。AppleやGoogleは、ルートボックス(ガチャ)内のアイテムの入手確率を公開するようアプリ開発者に義務付けており、昨年には本作に関してコミュニティによる署名活動もおこなわれていた(関連記事)。ただNianticとしては、本作の仕様はルートボックスにはあたらないという立場なのだろう。

『ポケモンGO』のタマゴは入手も孵化も基本的に無料でおこなえるため、これをルートボックスとみなすかどうかについては議論がある。孵化装置は有料で販売されているものもあり、課金要素のひとつであることも確か。近年になってルートボックスの中身を開ける前に確認できるようにする動きが一部のゲームにて見られる。依然ランダム性は残るものの、射幸心を煽るという批判に対応した動きである。Nianticもそうした流れに沿うかたちで、今回テストを開始したのかもしれない。テスト期間については公表されていないが、いずれすべてのプレイヤーが、孵化する可能性のあるポケモンを確認できるようになるものと思われる。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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