個人開発者のhinyari9氏は2月17日、『溶鉄のマルフーシャ』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。日本語/英語/中国語(簡体字)に対応し、2021年春頃のリリースが予定されている。
『溶鉄のマルフーシャ』は、少女たちが国境を守るディストピア2DアクションSTGである。本作の主人公は、国境の門へ新しく配属された衛兵の少女マルフーシャ。マルフーシャは、経済格差が激しいこの国では数少ない中流階級の出身で、もとはパン屋の店員として働いていた。しかし、この国では兵員不足が続いており、マルフーシャもそうした事情により徴兵。5等級国民の少女は、監督官の指示に従い門兵として国境の門を守る。
マルフーシャたちが守る門には、敵が迫っている。空からやってくる大小のドローンや、地上から迫りくる兵器に銃口を向け、生存しつつ、門を守ることが本作の目的だ。1回の戦闘は平均15秒。戦闘終了後には、ランダムな3種類のカードが提示され、その中から1枚を選択。税金の影響で少ないマルフーシャの給与からカードの代金を支払い、キャラクターを強化していく。
カードは、キャラクターや防衛対象を強化するパワーアップカード/敵の進行を妨害するバリケードカード/新たな武器を入手する銃火器カード/主人公の相棒を増やすヘルパーカード/何かが起こるチャンスカード/犬が飼える犬カードなど、全部で50種類以上。ヘルパーカードによりキャラクターが増えた場合には、宿舎などでの交流も描かれる。生物兵器開発のため強制的に入隊させられたものの、成果が上がらないために左遷されてきた才女ストレルカや、出自を隠すため髪を染めている元気系ナルシスト突撃兵のアリビナなど、7種類の個性的なキャラクターが登場するようだ。
メインモードでは、40日間の兵役期間の生き残りを目指す。そのほか、生き残り日数を競うチャレンジモードも搭載。武器は12種類あり、宿舎内では「上昇させるパラメーターを選択する要素」も導入されている。またプレスリリースによると、本作は短い時間で気軽に遊べるゲームになっているのだという。
可愛らしい少女たちやディストピア世界を描く、2.5Dのグラフィックも本作の魅力だろう。マルフーシャたちは日夜ロボットを相手に銃撃戦を繰り広げているものの、休息時には平積みの本の山の中で読書をする姿や、窓際でくつろぐ様子も。むき出しのコンクリートの部屋の中には、部屋干しの衣類や旧式の家具が並んでおり、生活感が漂っている。また武器の情報や入手したキャラクターのプロフィールを見る機能も用意されている。
『溶鉄のマルフーシャ』は、Steamにて2021年春頃にリリース予定となっている。