国内クリエイターの支援プログラム「インディーゲームインキュベーター」発表、2021年3月中旬に募集開始予定

マーベラスは2月15日、「インディーゲームインキュベーター」の発足を発表した。インディーゲーム開発者の支援を目的としたオンラインプログラムだ。

マーベラスは2月15日、「インディーゲームインキュベーター」の発足を発表した。「インディーゲームインキュベーター」は、インディーゲーム開発者の支援を目的としたオンラインプログラム。国内外で活躍するインディーゲーム開発者や専門家が講師として参加し、開発計画や進捗の管理、ゲームリリースに必要な宣伝のノウハウなど、プログラムを通してサポートやトレーニングが提供される。

2021年3月中旬から募集が開始され、5チームに無料でプログラムが提供予定だ。参加にあたっては、プロトタイプか動作するデモが必須。企画書のみでの参加も不可で、Steamでの有償販売を予定しているタイトルが対象となる。期間的に考えると、今からゲームづくりをするというよりは、すでにゲームの土台を完成させていたり、ゲームの発売が近いクリエイターを対象とした支援だろう。

『Aragami』のスクリーンショット


「インディーゲームインキュベーター」は、スペイン・バルセロナのインキュベーションプログラム”GameBCN”の監修により行われるオンラインインキュベーションプログラムだ。GameBCNには、これまで5期の実施により『Aragami』『Etherborn』といったタイトルをサポートした実績があり、日本在住の日本語話者を対象とした本プログラムでは、GameBCNの内容を日本語化したものが提供される。プログラムの実施内容は以下のとおりだ。

各分野のエキスパートによるメンタリングプログラムの実施
・講義形式によるセッション
・1 on 1の相談セッション
・ツールのトレーニングセッション
・「GameBCN」提供セッションの翻訳版を視聴
ゲームのブラッシュアップとプレゼンのスキルアップ
・週1回の製作報告
・ゲームタイトルのピッチ(プレゼン資料)製作
・英語プレゼンテーションのトレーニング・パブリッシャー、投資家向けピッチ訓練
ゲームの成長機会を提供
・国内外メディアにおける作品の露出機会の提供
・海外ゲーム開発者コミュニティとの連携
・国内外イベントでの共同出展の機会(オンライン含む)

そのほか、ローカライズ専門家による海外リリース支援やゲーム業界に精通した弁護士などによるバックオフィス面でのサポートも行われる。講師としては、『天穂のサクナヒメ』を開発した同人ゲームサークルえーでるわいすなど、国内外で活躍してきたインディーゲーム開発者やゲームに詳しい各分野の専門家が参加する。参加しているチームの課題に対して、必要に応じてメンバーが選出され、講師は先生ではなく先行する同業者として対等な立場でセッションを展開。プロモーション、メディア対応、多言語対応、法令や契約、ゲームのプレゼンテーション訓練など、日本のインディーゲーム開発者をさまざまな側面から支援するプログラムが行われる。

えーでるわいすのなる氏によると、ゲームを発売するにあたってわからないことを、答えられる人に繋ぐハブになる組織なのだという。また、本プログラムの参加作品に対してマーベラスがパブリッシングの優先交渉権を持つものの、参加作品の配信元が制限されるわけではなく、参加チームと別途条件を交渉した上で、パブリッシングが決定されるそうだ。

インディーゲームインキュベーター」は、2021年6月から11月までの6か月間実施予定。募集は2021年3月中旬から4月中旬に行われ、選ばれた5チームは無料で支援が受けられる。また、参加条件の詳細は公式サイト内で公開されているPDFに記載されている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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