『あつまれ どうぶつの森』最新アップデートで「リセットさんリス科説」浮上。その真相を追求してみた


昨日1月28日に無料アップデートが実施された『あつまれ どうぶつの森』。更新データVer.1.7.0にて、節分やバレンタインデーなどの行事にちなんだ季節限定アイテムが追加されている。その中でも注目を集めているのが、現在ゲーム内でオーダー可能なアイテムのひとつである「グラウンドホッグのもけい」だ。このアイテムの内容がシリーズファンの常識を覆すものではないかと話題を呼んでいる。


今回追加されたグラウンドホッグのもけいは、アメリカなどで2月2日に催される行事「グラウンドホッグデー」にちなんだアイテムだ。グラウンドホッグデーは、リスの仲間であるグラウンドホッグ(ウッドチャック)を天気占い師として春の到来を占うもの。グラウンドホッグが自分の影を見たら冬はまだ続き、影を見なければ早めに春が訪れると言い伝えられているようだ。

このような説明は、たぬきショッピングにてグラウンドホッグのもけいを注文する際にも見ることができる。そしてこのアイテム、『どうぶつの森』シリーズの中でも人気の高い、とあるキャラクターがモデルになっているのだ。そのモデルとなっているのは「リセットさん」である。


リセットさんは、過去作でリセットした際に登場するおなじみのキャラクター。かつてリセット監視センターに務めていたおっさんである。過去作におけるリセットさんは、プレイヤーがゲーム内でリセットすると地中から颯爽と登場。関西弁じみた口調で流暢に、長々と話しだす。序盤は比較的朗らかなのだが、リセットを繰り返すと態度が急変。「くらぁーーーー!」と怒り狂い、ちょっぴり人情をまじえたどぎついお説教を食らってしまう。

そんなリセットさんの風貌はというと、茶色い毛並みと鼻にひげ。青いオーバーオールと作業用ヘルメットを着用。右手にはツルハシを持っている。その身なりはどうみても「モグラ」である。地中から現れることからも、多くのプレイヤーにモグラだと認知されているのだ。

しかしながら、今回のアイテムのモデルとなったことがユーザーに衝撃を与えたようだ。先述したとおり、今回リセットさんがモデルとなったアイテムは「グラウンドホッグのもけい」。名称にあるグラウンドホッグは、哺乳綱ネズミ目リス科マーモット属に分類されるマーモットの1種。つまりはモグラ科ではなくリス科である。モグラのように地下の巣穴をつくり、蓄えておいた脂肪を栄養源に春がくるまで眠るものの、モグラではないようだ。と、ここである疑問が生じる。グラウンドホッグのもけいのモデルに使用されているということは、リセットさんはモグラではないということなのだろうか。もしもモグラ科ではなくリス科の生き物であるとするならば、筆者も含めたモグラだと思い込んでいたシリーズファンにとっては衝撃の事実である。そこで今回は、早急にその真相を探ってみた。


まずは現在までのシリーズ作品で示された、リセットさんの経歴や台詞を調査した。結果をいうと、リセットさんがモグラであるという事実は確認できなかった。あくまでも、シリーズ作品内では架空の生き物ととれるように表現されているようだ。しかし、これでは納得がいかない。そこで関連作品にも目を向けてみることにした。リセットさんが登場する関連作品といえばお気づきの方もいるのではないだろうか。そう、いまや任天堂の看板タイトルともいえる『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズである。

リセットさんは『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの複数作品に登場している。今回の調査で注目したのは、『大乱闘スマッシュブラザーズ X(以下、スマブラX)』ならびに『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U(以下、スマブラfor)』だ。同作内でリセットさんはフィギュアとして登場している。作中ではフィギュアとなるキャラクターを丁寧に解説する紹介文が収録されており、そこに情報が隠されているかもしれないと思ったからだ。


調査の結果からいうと、“リセットさんはモグラである”と解説されていた。『スマブラX』では「ちゃんとした方法でゲームを終了させずに、再びゲームを始めると現れるモグラ」、『スマブラfor』では「弟思いの兄モグラ、ラケットさんと2人で、リセット状態を監視していてくれるのだ」と記されている。関連作品といえども任天堂側が監修していることから、リセットさんがモグラであるという設定はまぎれもない事実なのだろう。


なお、今回追加されたグラウンドホッグのもけい。このアイテムは『とびだせ どうぶつの森』では「リセットさんのもけい」として同デザインのものが収録されている。欧米版ではグラウンドホッグデーのイベントで入手でき、国内では配信プレゼントとして配布されたものだ。本作でアイテム名称が変更されているのは、おそらく季節イベントのサンクスギビングデーのように各国の文化に沿う形で実装する意図があるのだろう。そしてグラウンドホッグを“模した”キャラクターとして、モグラのリセットさんが抜擢されたのだと推測される。リセットさんはそもそもモグラで、あくまでイベント向けのモデルとして、リス科のグラウンドホッグのもけいアイテムに“容姿を貸している”のだろう。

ちなみに本作では、緊急脱出サービスにてリセットさんらしき人物と会話することが可能。ただし、直接会うことはできないことから、その姿は確認できなかった。モデルながらも本作でリセットさんらしきもののグラフィックが登場するのは、今回が初めてのこととなる。「グラウンドホッグのもけい」が注文できるのは2月2日まで。長年のリセットさんファンはぜひともゲットしてほしい。

『あつまれ どうぶつの森』の無料アップデートVer1.7.0は昨日1月28日より配信中だ。