『Fallout 76』にて現実の車椅子ユーザーからの要望で車椅子がクラフト可能に。公式コミュニティで交わされた約束が果たされる

 

先日11月25日に大型アップデート「Steel Dawn」が前倒し配信された『Fallout 76』。シリーズおなじみの組織B.O.S.の到来を描く新クエストや地下シェルター建築などが登場した大型アップデートで、ユーザー要望のクラフト家具「車椅子」が実装された。要望を出したのは現実で車椅子を使っているというKelly氏。redditの公式コミュニティに車椅子実装の要望を投稿したところ、コミュニティマネージャーを通して開発チームに要望が伝わり、今回のアップデートで晴れて拠点に車椅子が設置できるようになった。

Kelly氏のTwitterより


Kelly氏がredditに「Please sweet beth, give me a wheelchair(Bethesdaさん、私に車椅子をください)」という投稿をしたのは9月30日のこと。Kelly氏が現実に身体障害を持っているという自己紹介からはじまり、ゲーム中の一般ロケーションにオブジェクトとして置かれている車椅子を自分のC.A.M.P.にも置きたいという内容だ。この投稿に対し、Bethesda Softworksのコミュニティマネージャーはすぐに「開発チームに要望を伝えておきます」と返答し、10月17日には「次のアップデートで実装します」と約束していた。

Kelly氏はこの返答に「みなさん本当にありがとうございました。スタッフの方々にこの投稿を見てもらえて、少しだけ泣いてしまいました。私のC.A.M.P.でお会いできることを願っています」と追記。11月25日のアップデートで車椅子が実装されると自身のTwitterを更新し、モーテル風に作られた自身のC.A.M.P.に車椅子を設置している様子を投稿した。

エーラス・ダンロス症候群と体位性頻脈症候群を患っているKelly氏は、現実世界でも車椅子などの移動補助器具が手放せないそうだ。同氏はredditへの追記で『Fallout 4』に登場したプロクター・イングラムが義足代わりにパワーアーマーを着用していたことを挙げ、「障害者は役に立たない存在ではありません。物理的に健常者に追いつくことができなくても、知性があれば十分です」としめくくっている。

Kelly氏のTwitterより


『Fallout 76』はPC/PS4/Xbox One向けに発売中。大型アップデート「Steel Dawn」は1週間前倒しでスタートしている。ユーザー要望により実装された車椅子は設計図の入手やATOMでの購入は必要としないため、C.A.M.P.機能を開放すればすぐに設置できる。機能としては椅子と同じため移動することはできないが、アパラチアでの拠点の一角に添えてみてはいかがだろうか。