『Hand Simulator: Horror』発表、12月リリースへ。手がぎこちない男たちは、今度は農場で手と恐怖に向き合う

HFM Gamesは、『Hand Simulator: Horror』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページによると、2020年12月16日のリリースが予定されている。

ロシアのインディーゲーム開発チームHFM Gamesは、『Hand Simulator: Horror』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページによると、2020年12月16日のリリースが予定されている。

『Hand Simulator: Horror』は、物理シミュレーションの採用された手を使って脱出を目指すホラーゲームだ。本作の舞台は、ある古い農場。プレイヤーキャラクターは、友人や見知らぬ誰かと共に、陰気な農場で立ち往生してしまった。しかし、地元の住民たちは来訪者を快く思っておらず、言語を使ったコミュニケーションも取れない。プレイヤーたちは自力で脱出するため、農場の中を探索することになる。


トレイラーには、襲いかかるニワトリや豚、手の不自由な男たちの前に立ちふさがるタッチパッドやバッテリーなどが映されている。また、しゃがんで何かを拾おうとしているスクリーンショットや、『Hand Simulator』シリーズらしいどこか不自然なフォームで農具を掲げている男も映されており、相変わらずの操作性とゲームプレイが待っていそうだ。本作では4人でのマルチプレイに対応している。


本作は、HFM Gamesが手がける『Hand Simulator』シリーズの新作である。2017年にリリースされた『Hand Simulator』は、手を使ってさまざまなゲームに挑むミニゲーム集だった。爆弾解体、剣戟、釣り、戦車戦、カートレースなど、多彩なゲームモードを搭載。シングルプレイヤー専用のゲームモードもあれば、マルチプレイヤー用のゲームモードもあり、フレンドや見知らぬ誰かと共に遊べるようになっている。

『Hand Simulator』では、腕の伸び縮みや回転から、指の1本1本までをキーボードとマウスを使って操作。通常無意識に動かしているものを、異なる操作方法を使って意識的に動かすのは難しく、物理シミュレーションされた手の操作がプレイヤーの前に立ちはだかることになる。

『Hand Simulator』のスクリーンショット


たとえば、ゲームモードのひとつThe Last Heroでは、テーブル上に置かれた銃を使い、相手に弾を撃ち込む。一瞬の勝負を想像するかもしれないが、『Hand Simulator』ではまず手を使って銃を掴むところから始まり、相手に向かって照準をあわせた上で、引き金に指をかけようとする。モタモタとした間延びした工程の末、銃にマガジンを装填し、無事弾丸が発射できればいい方で、思うように操作できずに銃を落としてしまうプレイヤーがほとんどだろう。しかし難しい操作性と、そうした操作性によるハプニングは笑いを生む。Steamのストアレビューでは、2万件以上のレビューから非常に好評を獲得しており、低価格とマルチプレイでの楽しさから、評価を集めている。

『Hand Simulator: Survival』のスクリーンショット


また2019年には、無人島に放り出された男たちが脱出を目指して奮闘する『Hand Simulator: Survival』がリリースされている。舞台になるのは、ヘビや虎といった危険な生物が潜む絶海の孤島。男たちは、相変わらず動かすのが難しい手を使い、ココナッツを割ったり、木を集めて焚き火をしたり、拠点を作ったりとサバイバル生活を送ることになる。操作が難しい点は共通ではあるものの、初代『Hand Simulator』とは少し違う操作性が採用されていたこともポイントだ。『Hand Simulator: Horror』でも『Hand Simulator: Survival』に寄った操作が採用されているかもしれない。


本作を開発しているのは、前述のとおりHFM Gamesだ。HFM Gamesは、『Hand Simulator』シリーズや、ショッピングカートに乗った男がゴールを目指す『Cart Racer』など、低価格で癖の強い作品をリリースしているロシアのインディーゲーム開発チームである。

同チームによる新作『Hand Simulator: Horror』は、Steamにてリリース予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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