京都のゲームパブリッシャーroom6のインディーゲームレーベル・ヨカゼは11月12日、『アンリアルライフ』Steam版を11月20日にリリースすると発表した。またSteamストアページの記載によると、11月21日にはサウンドトラックもリリースされる。
『アンリアルライフ』は、記憶喪失の少女が記憶の断片を辿り、不思議な世界を巡る謎解きアドベンチャーゲームだ。主人公のハルは、横断歩道の前に倒れていた少女。信号機に呼び起こされ、目を覚ましたハルには記憶がなく、代わりに「さわったモノのキオクを読み取る力」、サイコメトリー能力が宿っていた。
ハルは信号機AIの195と共に、記憶の手がかりである先生を探して、夜だけの世界を探索することに。青い靴のメモリー、動物たちが運営するホテル、最果てに待つ幻の駅。少女と信号機は、先生を追いかけ不思議な夜の街を旅し、記憶と相対する。
不思議な夜の街を探索していくと、カギのかかった扉などあちこちにギミックが待ち構えている。前述のとおり、ハルにはサイコメトリー能力が備わっており、モノの記憶を読み取り、過去の状況を垣間見るとギミックのヒントが得られる。能力を使わずに謎を解くこともできるが、過去と現在を比較して進めるギミックも本作の特徴の一つだだろう。また、モノの記憶を読み取ることで、ストーリーも進行。彼女の記憶や先生との関係、不思議な夜の世界など、信号機AIとの微笑ましいやり取りも交えつつ、優しく不穏な物語を謎が牽引していく。
スクリーンショットや動画からも確認できるとおり、本作のグラフィックにはドットが採用されている。不思議な夜の街が舞台ということもあり、青を基調にまとめられた雰囲気のあるアートや、演出も本作の魅力となっている。なお、『アンリアルライフ』は、2020年5月にNintendo Switch版がリリース。Nintendo Switch/Steam以外に、公式サイトによるとiOS/Android版も対応中であるようだ。
本作を開発したのは、個人開発者のhako 生活氏だ。同氏は、今年5月に京都のインディーゲームパブリッシャーroom6と共同で、インディーゲームレーベル”ヨカゼ”を立ち上げ、同レーベルのブランドマネージャーに就任。『アンリアルライフ』はヨカゼの第1弾タイトルであり、『ghostpia』や『果てのマキナ』といった作品がレーベルに参加している。また、本作のゲームエンジンには、Unityが採用されている。
『アンリアルライフ』Steam版は、11月20日にリリース予定。3曲の未収録楽曲を含めて72曲が収まったサウンドトラックが、Steamでは11月21日にリリース予定。BOOTHでは、12月中旬発送予定の物理版が2200円で予約販売されているほか、11月29日開催のデジゲー博2020で直接販売も予定されている。