Respawn Entertainmentは11月3日、『Apex Legends』シーズン7の開始時刻が日本時間で11月5日午後1時となることを発表した。公式サイトパッチノートが公開されており、アップデート内容の詳細が明かされている。同シーズンではホライゾンやオリンパスの実装をはじめ、数々の新コンテンツが追加。また、各種レジェンド・武器に向けたバランス調整なども実施される。今回のアップデートでは全8名のレジェンドおよび、各種武器が調整対象となった。ケアパッケージ武器の入れ替えやアーマーの仕様などさまざまな変更点も発表されている。ここではポイントとなる要素をひとまとめにチェックしていこう。なおシーズン7における新要素についてはこちらの記事を参照してほしい。
各レジェンド調整
・バンガロール
——ローリングサンダーが爆発するまでの時間が8秒→6秒に短縮
・コースティック
——Noxガストラップ/Noxガスグレネードによる視界不良効果が削除。代わりにダメージが4〜10ティック→6〜12ティックへと上昇
・ミラージュ
——デコイのHPが45に
・オクタン
——高速修復の回復速度が2倍に(0.5HP/秒→1.0HP/秒)
・ワットソン
——周辺セキュリティのダメージが10→15に増加
・ローバ
——ブラックマーケットにて弾薬を拾った際、回収上限個数にカウントされないように
・ランパート
——ミニガン「シーラ」の設置時間が2秒→1.25秒に短縮
——増幅バリケードの設置時間が4秒→3秒に短縮
・パスファインダー
——ヒットボックスが拡大
——グラップリングフックの仕様変更:
……グラップル使用終了の判定に際し、地上に着地している必要がなくなる
……グラップル使用終了の判定時の速度が300ユニット/秒→500ユニット/秒に増大
……最大クール時間が35秒から30秒に短縮
……クール時間が設定されるまでの最大移動距離が無限→5秒に制限
……最大クール時間に達するまでに移動可能な距離が約2倍に
まずはレジェンドの各情報について。コースティックのガスによる視界不良が削除された代わりに付与ダメージが上昇する。ガスによる撹乱は敵に大きな被害を与える一方、味方にとっても戦いづらくするという欠点があった。こちらの調整により、より連携の取りやすいプレイが可能となるかもしれない。
ミラージュは以前より、デコイが敵に露呈しやすいことが問題視されていた。そこで、以前は攻撃されると消滅していたデコイにHPの概念が導入され、一撃で攻撃されただけではすぐに正体がバレにくくなる。ただし銃弾は貫通するためデコイを盾として使用することはできない。くわえて被弾するとホログラフがチラつくエフェクトが発生するため、比較的本物と区別しやすくなっている。
オクタンは単体での勝率はまずまずながら、スクワッドとしての勝率は振るわないという単騎特攻型のレジェンドだった。ピック率は上々のため大きく調整が入らなかったものの、自動回復が強化されるという若干のバフに落ち着いている。対照的なのがワットソンで、ニッチな需要に応えるべく、フェンスによるダメージが上昇されるという。
ローバに関しては戦術アビリティの性能に関する議論が絶えないが(関連記事)、前回の調整同様今回もテレポートにはノータッチ。代わりにアイテムルートの強みを活かす方向で強化が加えられた模様。ランパートについては、シーズン6での登場以来いまひとつ戦績が振るわないことがRedditなどでささやかれていた。運営陣も彼女の勝率改善には課題を感じているようで、アビリティ発動に時間をとるタイプとしての特性を残しつつも、やや短縮することで対応するようだ。
最大の変更が入ったのは以前から議論が続くパスファインダーの仕様だろう(関連記事)。パッチ6.1にて戦術アビリティに大きな変更が入り「グラップリングフックでの移動距離に応じてクール時間が変動する」という特殊なシステムが導入された。当初は強化として期待されたこの方式だが、特殊な算出方式が仇となり、従来と同じグラップルの運用をしてもかえってクール時間が長くなるといった問題が発生していた。
先月時点では「勝率が過度に上昇しなければ、より“強化”に近い調整を入れたい」との意向が開発者より明かされており、実際に今回の調整で大きく舵を切ったかたちのようだ。グラップル使用終了の判定基準が緩和され、クール時間の上限およびクール時間算出に反映される移動距離も上限が設定されるようになる。これらの変更により、変動制クール時間が過度に長くなる問題は解消される見込みだ。
戦術アビリティに強化が入った一方、ヒットボックスが拡大するといったナーフ要素も。そもそも高い勝率をキープしているパスファインダーの強化に対し運営は慎重な態度を示し続けており、今回は細身すぎるパスファインダーの当たり判定を大きくすることで調整を図るようだ。一方でパッシブ「小柄」の特性は変わらず保持。こちらは、今回のヒットボックス変更の影響が大きく見られた場合に追って削除予定とのこと。
武器などの調整
・ケアパッケージ
——R99が通常ドロップ武器に変更。基本ダメージは12→11に低下、マガジンサイズは20/22/24/27に変更(シーズン5以前と同様)
——プラウラーが補給武器に変更。つねに5点バースト/フルオート射撃を変更可能に。装填数 (マガジン弾数/予備弾数)は 35/175
・フルキット武器(金武器)
——削除:ディヴォーション・マスティフ・トリプルテイク・フラットライン・ボルト
——追加:ウィングマン・センチネル・ハボック・G7・オルタネーター
・ヘムロック
——最初の3発における水平方向のリコイルがわずかに右に増加(バーストモードの場合は最初のバースト時)
——パターン後のリコイルが増大
——単発射撃モードにおけるリコイル乗数が減少
——ヘッドショット倍率が2倍→1.75倍に減少
・ハボック
——リコイルパターンを変更(跳ね上げ→右方向→左方向→跳ね上げ)
・Lスター
——リコイルパターンを変更(はじめ水平方向→徐々に上方向に安定)
——トリガーを離した後のベント時間が0.4秒→0.15秒に短縮
——オーバーヒート前に射撃を止めた際の冷却速度が向上(99.9%から0%まで冷却するまで1.15秒、オーバーヒート時は変わらず2.45秒)
・センチネル
——チャージ時の仕様がシールドに対するボーナスダメージではなく、純粋なダメージ増加に変更
——チャージ時のベースダメージが70→88に増大
・トリプルテイク
——発射レートが1.3→1.2に減少
・ホップアップ類
——新ホップアップ「クイックドローホルスター」追加
——セレクトファイアが削除
まずは既報のとおり、R99がケアパケ専用武器から通常ドロップ品に戻ってきた。これにともない性能はシーズン5以前と同様のものに戻される。とはいえ元より強武器として名を馳せてきただけあって、人気武器となることが見込まれそうだ。代わりにケアパッケージ入りを果たしたプラウラーは、もともとホップアップ装着で可能となっていた5点バースト/フルオート射撃の切り替えをデフォルトでできるようになる。同時に、プラウラー等で使用可能だったホップアップ「セレクトファイアレシーバー」は今シーズンにて削除となる。
ヘムロックについてはシーズン6における強化ぶりが猛威をふるっていたため、反動増大・ヘッドショット倍率低下などの処置がとられている。前シーズンで反動が複雑化したハボックはやや扱いやすい仕様に。長らく不遇の扱いだったLスターにもようやく強化が入り、リコイル調整やオーバーヒート管理がしやすくなる。複雑なのがセンチネルで、ディスラプターモードの仕様が変更となる。以前は敵シールドを残量によらず一撃で完全破壊できたが、シーズン7では純粋にベースダメージが上がるのみの恩恵に。ヘッドショットを安定して決められるプレイヤーにとっては強化といえるが、それ以外のユーザーにとってはナーフといってもいいだろう。
削除となったセレクトファイアの代わりに追加されたホップアップが「クイックドローホルスター」だ。こちらはRE-45およびウィングマンに装着可能。武器の取り出しやADSに移るまでの時間が短縮され、腰撃ち時の拡散が軽減される(特に静止時)。すでに高火力・高精度で名を馳せていたウィングマンもさることながら、RE-45のセカンダリとしての可能性もかなり大きくなりそうだ。このほかトリプルテイクは発射レートが減少する。
このほか注目の調整といえば、ボディアーマー進化のためのポイント増大が挙げられるだろう。進化シールドといえば赤アーマーの入手しやすさと高性能さが議論の的となっており、すでに調整が入ることが明言されていた(関連記事)。またリング縮小によるダメージが若干減少するといった調整も入っているようだ。特にリング2でエリア外に弾かれた際、注射器で回復しながらの逃走が容易になるという。
・進化シールド必要ダメージ量調整
——レベル0→1 : 100ダメージ (変更前:50)
——レベル1→2 : 150ダメージ (変更前:125)
——レベル2→3 : 300ダメージ (変更前:250)
——レベル3→4 : 750ダメージ (変更前:500)
・リングダメージ減少
——リング1:1ティックにつき2% (変更なし)
——リング2:1ティックにつき3%(変更前:5%)
——リング3:1ティックにつき5% (変更前:10%)
——リング4:1ティックにつき10%(変更前:20%)
——リング5:1ティックにつき10%(変更前:20%)
——リング6:1ティックにつき15%(変更前:25%)
——リング7:1ティックにつき15%(変更前:25%)
以上のほか、各種バグの修正やQoL面の向上などについてもパッチノートで触れられている。明日より開幕するシーズン7の開催期間は3か月で、今後2週間はレギュラーマップがオリンパスのみとなる。その後はオリンパス・ワールドエッジのローテーションとなり、今シーズンではキングスキャニオンは休止状態になるという。またランクマッチに関しては、前半スプリットがオリンパス、後半スプリットがワールドエッジとなる予定だ。