宇宙STG『EVERSPACE 2』Steam早期アクセス配信を2021年1月中旬に延期。一度ならず二度までも『サイバーパンク2077』の影響を受ける


デベロッパーのROCKFISH Gamesは11月3日、現在開発中の宇宙船ローグライクゲーム『EVERSPACE 2』のSteamでの早期アクセス配信について、当初12月に予定していたが、2021年1月中旬に延期すると国内向けに発表した。

『EVERSPACE 2』は、ローグライク要素のあるシングルプレイのスペースシューティングゲームだ。高い評価を得た『EVERSPACE』の続編として2019年8月に発表され、Kickstarterキャンペーンの成功を受けて開発が続けられている。

前作ではエリアごとに区切られた宇宙を舞台にしていたが、本作にはオープンワールドのシームレスな宇宙を用意。プレイヤーはカスタマイズ可能な宇宙船を操縦し、ガンシップや巨大艦艇などとのバトルや、さまざまなミッションを通じて戦利品を獲得していく。キャンペーンモードは20時間以上のボリュームがあり、それぞれの物語を持つキャラクター達が仲間となったり、需要と供給によって価格変動する交易、収集した資源によるクラフトなどの要素も用意されるという。

今回Steamでの早期アクセス配信を延期した理由についてROCKFISH Gamesは、先日12月10日に発売延期したCD PROJEKT REDの『サイバーパンク2077』の影響を挙げている。当初の予定どおりに『EVERSPACE 2』を12月中旬に配信した場合、あらゆるメディアやコンテンツクリエイターは、史上もっとも期待されているこのAAA作品をホリデーシーズンの間ずっと取り上げることになるであろうため、マーケティング戦略としては“サイバーエレファント”にこの12月のスペースを譲るほかないと考えたそうだ。

実は、『EVERSPACE 2』が『サイバーパンク2077』の発売延期のあおりを受けるのは今回が初めてではない。同作はもともと4月16日発売予定だったところ、9月17日に延期。『EVERSPACE 2』も同じ9月に早期アクセス配信を予定していたため、やはり大幅な露出減を警戒して12月に延期していたのだ(関連記事)。それにもかかわらず、またしても『サイバーパンク2077』が遅れてやってきて立ちはだかる格好となってしまった。

同様のケースとしては、たとえばGrinding Gear Gamesが『Path of Exile』の次期アップデート3.13の配信日を延期。こちらは『サイバーパンク2077』の新発売日の翌日に予定されていた。またWube Softwareの『Factorio』では、結果的に発売延期によって時期が被ることはなかったのだが、正式リリースを1か月前倒しする措置を取っていた(関連記事)。

『サイバーパンク2077』は非常に高い期待を集めていることから、ROCKFISH Gamesの見立てどおり、発売日周辺には同作に話題が集中することは必至だろう。4度の発売延期によっていくつものタイトルが振り回されることとなったが、やむを得ない選択だろう。

『EVERSPACE 2』は、2021年1月中旬にSteamにて早期アクセス配信予定。なお、Steamでは本作のデモ版(プロトタイプ版)が無料配信中だ。早期アクセスが開始するまでの期間限定でプレイ可能となっている。