国内のゲーム開発会社MAGES.は10月25日、「株式会社MAGES.事業戦略発表会」内にて、科学ADVシリーズの新情報などを公開した。本稿では、その内容をかいつまんで紹介しよう。
放送では、同社が開発中の『アノニマス・コード(ANONYMOUS;CODE)』が、PlayStation 4/Nintendo Switch向けに2021年秋発売予定と発表された。『アノニマス・コード』は、2016年時点の情報によると、2036年に軍事衛星の誤作動によって世界中の主要都市が壊滅した世界が描かれる、科学ADVシリーズ最新作。2037年の東京都・中野を舞台に、主人公のポロンは謎の少女モモと出会い、地球シミュレーターの真実に迫っていくという。
主人公のポロンは、セーブ/ロードの能力を持ったハッカーの少年。志倉千代丸氏は、2037年の世界について「どこまでも進化するとデジタルでこの世界にどこまで介入できるのか」と想像を膨らませ、シナリオに落とし込んだと語っており、魔法使いのようなハッカーたちの物語が展開されるそうだ。『シュタインズ・ゲート』で描かれた2036年との関連性や『シュタインズ・ゲート ゼロ』に登場したアマデウス紅莉栖、主人公がプレイヤーのセーブデータに対して何かを行うような展開も示唆されている。
「世の中にたくさんハッカーが存在するので、(ポロンはプレイヤーを)その中のハッカーの一人だと思っている」とも同氏はコメントしており、ポロンからの認識が変わっていった結果、ポロンがプレイヤーのセーブデータをロードする瞬間も訪れるそうだ。なお、『アノニマス・コード』はPlayStation Vita版も予定されていたが、昨今の市場と製造環境などを理由に、PlayStation Vita版の発売中止が発表されている。
また、科学ADV新企画として『シュタインズ・○○(正式名称は不明)』が発表された。同氏は、『シュタインズ・ゲート』はゼロと本編で完結しており、それ以上やると蛇足だと前置きした上で、『カオスヘッド』と『カオスチャイルド』に言及。「頭残しの後ろなになにで”シュタインズ・なになに”。『シュタインズ・ゲート』の続編と考えてもいいですし、かといってファンディスクではなく、ゲームとして新しいものにしていく」コメントしている。
「自分たちのためだけにとっちらかしてくれた世界線、自分の仲間たちのためだけに作り上げた”シュタインズ・ゲート世界線”みたいなのもありますけど、その余波でいろんな所に影響のある世界が、本当にシュタインズ・ゲート世界線が幸せな未来なのか」とも語り、『シュタインズ・ゲート』を補足するものではなく、完全な新シリーズとして『シュタインズ・○○』が開発されているという。放送に出演していた声優の宮野真守氏、関智一氏、今井麻美氏の3名の出演は決まっているそうで、岡部倫太郎、橋田至、牧瀬紅莉栖の登場にも期待できるかもしれない。なお、一番最初に付けられていたタイトルは『シュタインズ・ゴッド』だったが、志倉千代丸氏が歌詞で神を使いすぎたために、タイトルにゴッドをつけることは辞めたそうだ。
『アノニマス・コード』は、PlayStation 4/Nintendo Switch向けに2021年発売予定。『STEINS;■■■』は、開発中だ。