Bethesdaが、北欧神話ARPG『RUNE II』販売元に訴えられる。『TES』シリーズの脅威とみなしサポートを妨害したと主張

『RUNE II』販売元Ragnarok Gameは、Bethesda Softworksを相手どって訴訟していることが明らかになった。開発元買収によって、サポートを妨害したとRagnarok Gameは主張。

昨年2019年11月にPC向けに発売された北欧神話アクションRPG『RUNE II』。本作に関して販売元Ragnarok Gameは、開発元Human Head Studiosを相手取り訴訟を起こしていたが、今年10月20日に修正訴状が提出され、被告にBethesda Softworksが追加されていることが明らかになった。海外メディアPC Gamerが報じている。

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Human Head Studiosは、オリジナル版『RUNE』のほか『Prey』や『Brink』などの開発に携わってきた、20年以上の歴史があるデベロッパーだ。同スタジオはRagnarok Gameと協力して『RUNE II』を開発して昨年リリースするも、そのわずか2日後にスタジオを閉鎖し、Bethesda傘下に新設されたRoundhouse Studiosへと移行した。

事前に知らされることなく、ローンチ直後に突然開発元を失ったRagnarok Gameは、『RUNE II』のアップデートやDLC開発を含むサポート継続のために、本作のソースコードとアセットを引き渡すようHuman Head Studiosに要求。しかし、拒否されたことから訴訟に踏み切った、というのがこれまでの流れである(関連記事)。


今回裁判所に提出された修正訴状にてRagnarok Gameは、Human Head Studiosは守秘義務に違反して、発売前の『RUNE II』をBethesdaにプレイさせていたと指摘。これによってBethesdaは、本作が『The Elder Scrolls』シリーズの脅威になるとみなし、2019年夏頃からHuman Head Studiosと共謀して『RUNE II』への妨害を始めたと主張している。

Ragnarok Gameによると、当時Human Head Studiosの買収に興味を持っていた会社はBethesda以外にも複数存在したという。それらはいずれも『RUNE II』のサポートを継続する形を望んでいたが、Bethesdaだけはサポート継続を許さなかったとしている。

そして、『RUNE II』の発売2週間前にBethesdaはRoundhouse Studiosを設立。発売1週間前には、Human Head Studiosの全スタッフに加え、『RUNE II』や『Oblivion Song』と呼ばれる新作のソースコードなど、Ragnarok Gameの企業秘密となるデータを移行させ、Bethesdaは両作の開発停止を命じたとのこと。

現時点では、これらの主張についての真偽は不明。裁判を通じて明らかになっていくのかもしれない。Ragnarok Game側は訴状にて、1億ドル(105億円)以上の損害賠償金の支払いと開発費の返還、また懲罰的損害賠償などを求めている。

なお、『RUNE II』についてRagnarok Gameは、Studio 369という新たなデベロッパーと提携してサポートを継続している。11月14日には、『RUNE II: Decapitation Edition』としてSteam版がリリース予定だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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