デスクトップ向けCPU「Ryzen 5000」シリーズ正式発表。Zen 3採用で、シングルスレッド性能もさらに改善


AMDは10月9日、デスクトップ向けCPU「Ryzen 5000」シリーズを公式放送内にて発表した。発売日は11月5日。Ryzen 5000シリーズではマイクロアーキテクスチャにZen 3が採用されており、前世代のRyzen 3000シリーズで採用されていたZen 2から刷新されている。商品ラインナップは以下のとおりだ。

・AMD Ryzen 9 5950X
CPUコア数16/スレッド数32/基本クロック3.4GHz/最大ブースト・クロック4.9GHz/TDP105W/価格799ドル

・AMD Ryzen 9 5900X
CPUコア数12/スレッド数24/基本クロック3.7GHz/最大ブースト・クロック4.8GHz/TDP105W/価格549ドル

・AMD Ryzen 7 5800X
CPUコア数8/スレッド数16/基本クロック3.8GHz/最大ブースト・クロック4.7GHz/TDP105W/価格449ドル

・AMD Ryzen 5 5600X
CPUコア数6/スレッド数12/基本クロック3.7GHz/最大ブーストクロック4.6GHz/TDP65W/価格299ドル

*国内向けの販売価格については不明

 

 

 
Ryzen5000シリーズでは、シングルスレッド性能が強化されている。放送内では、CPUベンチマークソフトCinebenchを1T(スレッド)設定で回したテスト結果が公開。競合のIntel製のCPUであるCore i9-10900Kがスコア544なのに対して、Ryzen 9 5900Xではスコア631を記録しており、シングルスレッド性能においてもRyzen 5000シリーズが高速であることをアピールした。
 

 

 
また、Core i9-10900Kと比較して、『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』で6%、『リーグ・オブ・レジェンド』(DX11) で21%、『Dota 2』で6%など、一部タイトルを除いてゲームでも優れていると紹介されている。前世代のRyzen 9 3900XTとの比較も公開されており、こちらでは『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』で28%、『リーグ・オブ・レジェンド』(DX11) で50%、『Dota 2』では24%など、平均26%高いパフォーマンスを有しているようだ。
 

ワットパフォーマンスも向上しており、Core i9-10900K比で2.8倍効率が良いとも語られた。
 

 
性能向上の理由としては、フロントエンド、ロード/ストア、Cache Prefetching、Micro-op Cache、Execution Engineなどが挙げられており、コア全体の改善によりIPCが19%増加。また、コアレイアウトの変更により、コアから直接アクセスできるL3キャッシュが16MBから32MBになり、レイテンシが軽減されている。放送の最後には、次世代グラフィックボードAMD Radeon RX 6000シリーズの紹介も少しだけ行われた。具体的にどの製品のスコアであるのかは不明だが、RX 6000シリーズでは4K解像度において、『ボーダーランズ3』で61fps、『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』で88fps、『Gears of War 5』で73fpsを記録しているようだ。
 

 
デスクトップ向けCPU Ryzen 5000シリーズは、全世界にむけて11月5日発売予定。Radeon RX 6000シリーズは、10月28日に発表予定だ。