『Apex Legends』PvEモード「壊されし亡霊」の続きはお蔵入りとなっていた。謎多きストーリーは謎のまま終了

『Apex Legends』前シーズンイベント「壊されし亡霊」の続きは開発元の裏でひっそりとお蔵入りになっていたようだ。『Apex Legends』にて脚本を担当する開発者により、その事実が明かされた。

現在シーズン6に突入中の『Apex Legends』。進化アーマーのデフォルト化やクラフト要素の登場などにより、同シーズンでは戦闘環境が大きく変化。一方、ホロスプレーの追加やバトルパスの刷新をはじめ、新規コンテンツの拡充もおこなわれている。こうしたアップデートの方針は過去のシーズンにおいても採用されており、前シーズンにあたる「運命の行く末」では、初のPvEコンテンツ「壊されし亡霊」が実装。ストーリーに重きを置くゲームモードとしても展開されていた同コンテンツであるが、その続きについては、実は開発元の裏でひっそりとお蔵入りになっていたようだ。今回『Apex Legends』にて脚本を担当する開発者により、その事実が明かされた。

シーズン5にて登場した「壊されし亡霊」は、9つのアーティファクトをめぐるストーリーを主軸としたPvEモード。プレイヤーはソロ、あるいは部隊を組み、順に与えられる任務の達成を目指していくこととなる。その中では『タイタンフォール』シリーズに登場する怪物、プラウラーとの戦闘も待ち受けており、メインのPvPモードとはまた異なるゲームプレイが展開されていた。ゲーム進行については、ウィークリークエスト形式を採用。通常モードで入手可能なトレジャーパックを消費し、週ごとに更新されるクエストに挑んでいく仕様となっていた。

また、一連のクエストの中では、アウトランズの秘密に迫る物語が展開。闇夜のキングスキャニオンを舞台とした各クエストを通じ、ローバやレヴナントをはじめとしたレジェンドたちの思惑や、彼・彼女らを取り巻く組織の存在などについて、テキストコンテンツも交えられながら描かれていた。特に最後のクエストについては、意味深な終わり方を迎えたことが話題に。(関連記事)シーズンクエスト「壊されし亡霊」は、多くの謎を残しつつ区切りを迎えた一方、『Apex Legends』の世界観をよりいっそう掘り下げるコンテンツとして、多くのプレイヤーの注目を集めていたわけだ。

となると、その続きはいつ語られるのだろうか。『Apex Legends』にて脚本家を務めるTom Casiello氏は10月4日、本作のプレイヤーのツイートに反応する形でシーズンクエストの続編について言及。そこで同氏は「壊されし亡霊の続きの物語は書いていたけど、日の目を見ることはなくなった」と述べている。つまり、シーズンクエストの続編は制作されていたものの、途中で何らかの理由によりボツになってしまったというわけだ。続けてCasiello氏は、ゲームの世界においては変化が激しいこと、そしてシーズンクエストの続編についてはもう存在しない旨を改めて述べている。

なお「壊されし亡霊」では、バンガロールが作戦指揮を担当していた。ストーリー上重要な役割を担っていたこともあってか、一部プレイヤーのあいだでは、シーズン6にてバンガロールがフィーチャーされるのではないかと噂されていた。これに対しCasiello氏は今年7月、「ただのバンガロールをシーズン6で登場させると思う?といった意味深な文章をツイート。こうしたこともあり、シーズン6でのバンガロールの強化やバックグラウンドの掘り下げなどが一部プレイヤーから期待されていたものの、現時点で同レジェンドに目立ったスポットは当てられていない。今回Casiello氏が反応したユーザーのツイート内容も、このバンガロールの件について触れたもの。同氏が7月に投稿した前述のツイートを引用し、「これについては…」と、一向にバンガロールにスポットが当たらないことに困惑している様子がうかがえる。

そうしたユーザーのつぶやきに対し、Casiello氏は今回、シーズンクエストの続編がお蔵入りになってしまったことを明かしたわけだ。この中で同氏は、バンガロール自体には一切言及していない。一方で、前述のユーザーのツイートに対してCasiello氏が反応したことを踏まえると、「壊されし亡霊」の続きがお蔵入りになったことと、バンガロールに目立った変化がないことは密接な関係があるのかもしれない。仮にバンガロールの強化やイベントなどが予定されているのなら、シーズンクエストの続編がボツとなったことがそこにも何らかのかたちで影響している可能性はありそうだ。

今回のCasiello氏によるツイートは、「壊されし亡霊」のストーリーを楽しんでいたプレイヤーにとって、残念な報告となってしまったかもしれない。特にその終わり方については、先が気になるものであっただけに、続きが見られないのは口惜しい。一方で、Casiello氏が述べるように、ゲームの世界において変化はつきものだ。『Apex Legends』のようなライブサービス型の作品であればなおさらだろう。「壊されし亡霊」の続きはボツとなってしまったが、それはより良い作品づくりにおける過程だと捉えることもできるかもしれない。

なおシーズン6では、「壊されし亡霊」のようなPvEモードこそ実装されていないものの、フルカラーのデジタルコミックが追加されている。アンロックの仕様については前回のシーズンクエストと同様の形式が採られており、週ごとに新たなコミックが読めるように(トレジャーパック要消費)。新レジェンドのランパートを中心としたオリジナルストーリーを楽しむことができる。

※『Apex Legends』は現在シーズン6に突入中。10月6日からは期間限定イベント

「Aftermarket」が開催予定となっている。その中では、期間限定モード「Flash Points」や新規コスメアイテムのなどが登場。また同日には、PC/PlayStation 4/Xbox One間におけるクロスプレイベータの実施も予定されている。

Nobuya Sato
Nobuya Sato

最近Apexにハマり始めた人。幾度となく倒されながら高ランク帯を目指す。でも疲れる時もあるよね。その時はソロ専用ゲームをちょっとプレイして寝ます。

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