任天堂は10月3日、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(以下、スマブラSP)』追加コンテンツ「スティーブ/アレックス」を、2020年10月14日に配信すると発表した。有料追加コンテンツ「スティーブ/アレックス」セットは662円で、「ファイターパス Vol.2」を所持している場合にも使用可能になる。なお、本情報は「【スマブラSP】スティーブ/アレックスのつかいかた」内で公開されたものだ。
『スマブラSP』に82体目のファイターとして参戦する「スティーブ/アレックス」は、道具を使って素材を入手する採掘、作業台の近くでアイテムを作成するクラフト、空中での足元へのブロック生成といった『マインクラフト』らしい特殊な性質を持ったファイターだ。ニュートラル必殺技では、地上で採掘、作業台の近くでアイテム生成、空中でブロック生成を行う。地上で必殺技を発動した際の採掘は、ツルハシや斧といったその場に適した道具を使い、地面や壁などから素材を入手するもの。地形の材質によって掘る早さと出やすい素材が変化。素材の入手は一見ランダム性が高そうだが、素材が採れる順番は決まっており、掘っていけば必ずダイヤが手に入る。また手に入れた素材は、蓄積ダメージ表示の上に持っている素材の比率が表示(鉄は8個まで比率に関係なく表示、ダイヤ・金は別枠、アイコンが明滅しているとクラフト可能)されており、素材がいっぱいになった際には捨ててしまうそうだ。
続いて、作業台の近くで必殺技を押すと、スティーブ/アレックスはクラフトを行う。クラフトでは、集めた素材を消費して(鉄の場合には4つ)、もっとも有効度の高い素材を使って剣/斧ツルハシ/シャベルをまとめて生成。道具の材質に応じて、攻撃などが強化される(金は脆いが攻撃速度が早い)。作業台は、開始地点に必ず設置されており攻撃されると壊れてしまうが、すぐに復活するほか、シールド+必殺技で呼び出すこともできるため、妨害目的で作業台近くで待っていても意味はないという。スティーブ/アレックスの装備には、それぞれ個別の耐久度があり、作業台は修理にも対応している。ほかのプレイヤーが出した作業台も使用可能だ。
空中で必殺技を使うと、クラフトとは逆に、土や木といった素材から順に使用し、短時間で壊れるブロックを足元へ生成する。ブロックは、空中でブロックに乗って復帰阻止に対抗したり、復帰阻止に使ったり、着地をずらしたりといった使用方法が想定されているという。ただし、ブロックの画面内の生成には制限があり、ステージ外や高い場所など、制限近くではブロックがすぐに壊れるため、逃げ続けるようなことは出来ない。必殺技長押しでの、移動しながらのブロック生成や、攻撃による破壊にも対応。なお、これを実践するためにすべてのステージに手を入れているそうだ。
横必殺技では、鉄を消費してトロッコ、雑素材を消費してレールを生成し、地面が移動できる。トロッコは、いつでも降りられるほか、金とレッドストーンを使った加速レールの生成にも対応。移動以外に、相手にトロッコをぶつけて巻き込み拘束することや、後述のTNT爆弾の起爆もできる。上必殺技は、復帰用のエリトラ。エリトラ展開後にロケット花火を点火し、そのままだと水平に飛び、機首の変更によって上下への方向転換も可能。後ろには一切飛ばず、点火の一瞬だけ、攻撃判定もある。またエリトラは素材を消費しない。下必殺技では、土や石などの雑素材を消費して、強力な爆発を起こすTNT火薬を生成する。置くだけだとしばらくは爆発しないが、攻撃によって爆発を早まめることや、レッドストーンでの導線と重量感知板を組み合わせた起爆ができる。最後の切り札は、トラップタワーならぬトラップルーム。巨大ピストンを飛び、トラップルームに閉じ込めてクリーパーが大爆発する。
必殺技以外でも、剣や斧など道具を使って戦う。上スマッシュでは溶岩ブロックを生成し、下強攻撃では火打ち石を使った火を起こし、下スマッシュ攻撃ではバケツから溶岩をぶちまけるが、中でも特徴的なのは弱攻撃。ボタンを長押しすると、剣を振るいながらジャンプや移動が可能な仕様になっている。また、ジャンプがほかのキャラクターの小ジャンプよりも低く、1度のジャンプでは戦場の足場にも届かないが、ブロックにちょうど乗れる高さに調整されているそうだ。
全体的に『マインクラフト』らしく素材に左右されそうだが、戦場化/終点化ステージにおいてはステージのモチーフに関わらず出現素材が一定になっており、ここでもランダム性は排除されている。
また、本DLCには多くの細かなネタが搭載されている。7Pカラーに用意されたゾンビ(陽にあたっても燃えない)、8Pカラーにエンダーマン、アピールにはステーキを食べる動作やおじぎが用意されているほか、ジャストシールド時には盾が出現し、眠った際にはベッドで眠る、カービィに吸われた際はカービィがブロックになるなど、細かなネタも用意されており、『マインクラフト』ファンにとっても楽しいものになっていそうだ。
「スティーブ/アレックス」実装にあわせて登場する『マインクラフト』ステージは、試合の度に6つのバイオームがランダムに切り替わるもの。草原、シラカバの森、サバンナ、タイガ、雪のツンドラ、石の海岸が用意されており、ファイターが乗る正中線の中ではいつも同じ素材が採れるようになっている。戦場化/終点化の際には、バイオームは草原に固定。ブロックは破壊可能で、一度壊すと復活はしない。またBGMには原作の曲は諸事情で使えないことになったため、スピンオフに収録されていた楽曲のアレンジ7曲が、本DLCには収録されている。
「【スマブラSP】スティーブ/アレックスのつかいかた」の撮影が行われたのは8月中旬。コロナウイルスの影響により、桜井政博氏の自宅で撮影された動画が放送された。普段は昼休みに対戦してバランス調整を行っていたそうだが、テスト対戦ができないために困ったというエピソードが語られた。また、放送内容について、バランス調整により製品版と異なるところがある可能性があると、再三の告知が行われた。すでに配信されているアップデートver8.1の内容にも触れられたており、『スマブラSP』は今後もより遊びやすく調整が続けられていくそうだ。また同パッチでは、通信環境の調整によってラグやマッチングが少し改善されているが、「ユーザーの通信環境次第で、通信環境がよくなる以上に有効な手はないですから、できればWi-Fiではなく有線でつないでほしいなと思います」と桜井政博氏は語っている。
「スティーブ/アレックス」は、2020年10月14日に『スマブラSP』へ参戦予定だ。