弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームブランドPLAYISMは9月22日、『Orangeblood』コンソール版を10月1日に配信すると発表した。対応プラットフォームは、PlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switch。価格は税込1999円。ニンテンドーe ョップおよびMicrosoftストアでは、予約も開始されている。
『Orangeblood』は、Grayfax Softwareが手がけ、Steamでは2020年1月14日に配信開始された中編RPGである。舞台になるのは、ギャングやヤクザが日夜しのぎを削る、沖縄近海に浮かぶ人工島ニュー・コザ。主人公のヴァニラ・ヴィンセントは、フリーランスの非公然活動家。彼女は、ちょっとしたミスによりアメリカの連邦刑務所に捕らわれていたのだが、ミッションの受託を条件に釈放され、故郷であるニュー・コザを訪れることになる。しかし、かつての縄張りは敵対するギャングに奪われ、顔見知りのケンジは殺されていた。
どこかで見覚えのある顔をした、ケンジの妹マチコ。香港三合会の武術の天才ジャッキー。北日本共和国の幹部、人斬りヤザワといったキャラクターたちも登場。彼女たちは、ニュー・コザにはびこる非合法組織と戦いながら、人工島の深部へ潜り、基底部分への侵入ルートを確保することに。架空の歴史をたどった20世紀末の日本、硝煙と麻薬の臭いが漂う人工島で、少女たちの銃撃戦が展開される。
ヴァニラたちは、ニュー・コザでさまざまないざこざに巻き込まれ、銃やカタナを手に戦う。戦闘には、コマンドバトルを採用。フィールド上に設置された箱や自動販売機から手に入る武装には、ランダムなレアリティやオプションが設定されており、レベルとスキル、装備品のオプションを組み合わせて、派手な戦いを繰り広げる。また、本作の特徴として、細部まで書き込まれたグラフィックも挙げられる。舞台となるニュー・コザの背景は、緻密なドットによって表現。マフィア・ヤクザ・香港三合会が蔓延る危険と隣合わせの世界、闇に輝く猥雑なネオン、怪しげな南国の空気があり、繊細なピク背あるアートの中で物語が描かれていく。
先行して配信中のSteamでは、200件以上のユーザーレビューによりほぼ好評を獲得。作中の雰囲気や世界観、グラフィックが好評な一方、荒いゲームバランスから低評価のプレイヤーもいるようだ。また9月25日までの期間、Steamでは25%オフの1499円で購入できる。
本作を開発したのは、国内の個人開発者Grayfax氏によるGrayfax Softwareだ。同氏は、フリーターとして働きながら漫画を描いていた人物。漫画を描いている中で、カメラが動くと背景を書き直さなければいけないことが面倒だと感じ、ゲームならアセットを作れば全部に使えると気づいたことが、開発のきっかけつの一つ。なお、弊誌には2019年6年に行った同氏へのインタビュー記事を掲載している。また、本作の空気感を支える1990年代風のドープな音楽は、Grayfax Softwareの監修によって作曲されている。
『Orangeblood』PlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switch版は、10月1日に税込1999円で発売予定。先行してSteam版も配信中だ。