超能力サスペンスノベルADV『ベオグラードメトロの子供たち』9月11日Steamなどで配信開始へ。セルビアの地で描かれる、閉塞感と青春


国内のインディーゲームサークルSummertimeは8月28日、『ベオグラードメトロの子供たち』を9月11日19時に配信開始すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam、BOOTH)。価格は税別980円。BOOTHでは、3話までを収録した体験版の配信も行われている。

『ベオグラードメトロの子供たち』は、セルビア・ベオグラードを舞台に青春と能力バトルが描かれる、超能力サスペンスノベルADVである。本作の舞台は、10年前に超能力者が出現し、超能力の使用が違法となった旧ユーゴスラビア圏・セルビア。現在のセルビアでは、首都ベオグラードを牛耳る大企業ゴールデンドーンによる能力者狩りが行われており、能力者たちは厳しい立場に置かれていた。

主人公のシズキは、ベオグラードへ引っ越してきた14歳の少年。引っ越してから1週間後、ちょっとした家出中に放置されたメトロに迷い込んだところ、そこには社会から弾き出された能力者たちが集まっており、サイコキネシス能力者のデジャンと知り合う。またそれから半年後、ゴールデンドーンによる能力者雇用宣言と同時期に、シズキは同社の令嬢マリヤに一目惚れし、彼女に近づこうと画策することに。能力者を巡った事情が大きく動こうとしている中、マリヤに入れ込み、超能力者の謎を追うシズキは、ある野望を抱くという。バルカンのむせるような夏、要塞じみた団地がそびえるベオグラードで、忘れ去られた王国のようなメトロが、子どもたちを飲み込んでいく。


本作の立ち絵や一枚絵には、PC-98風の表現を採用。レトロな味のあるイラストと、隷蔵庫氏がセルビアで撮影したものも用いられた背景が、共産主事の名残を残すベオグラードを描き出す。スチルは150枚以上、一部アニメーションも用いられているほか、ゲームが進んでいくとペオグラード能力者問題に関する新聞や手紙・日記といった資料も開放されていく。

1話30分から1時間程度で構成されており、想定プレイ時間は10時間以上。暴力的・性的表現が一部含まれており、Steamのストアページは成人指定。R-18版パッチも配信予定だという。また、今作では楽曲の半分を音楽系VTuberのバーチャルねこ氏が担当している。


本作を手がけるSummertimeは、隷蔵庫氏による国内のインディーゲームサークルである。同氏は、サイコサスペンスADV『真昼の暗黒』や百合ディストピアADV『CODA』など、中編ノベルゲーム作品をフリーゲームとして公開しており、中でも『真昼の暗黒』は「ティラノゲームフェス2018」のグランプリを含め、プレイヤーから高評価を獲得している。プレスリリースによると、同氏がセルビアを訪問した際「日本の若者とセルビアの若者の閉塞感が少し似ている」と感じたことが、セルビアが舞台になった理由であるそうだ。また同氏のツイートによると、本作は同氏の作品の中で一番明るい話だという。

https://twitter.com/summertminblue/status/1299287123619708929

ベオグラードメトロの子供たち』は、Steam/BOOTHにて9月11日19時に税別980円で配信開始予定。BOOTHでは、Windows用のパッケージ版も配信予定であり、先着特典としてポストカードが付属する。また、3話までを収録した体験版の配信も、BOOTHで行われている。


なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。