ぷにぷにバトロワ『Fall Guys』で「コラボスキンを配布してもらう権利」をめぐり、各ブランドTwitterがバトル。もっとも高いチャリティー寄付額を出すのは誰だ
『Fall Guys: Ultimate Knockout』(以下、『Fall Guys』)で「オリジナル自社スキンを追加してもらえる権利」をめぐり、Twitterで各ブランドが争っている。同作の人気は目覚ましく、リリースから1週間で売り上げは200万本を突破。同時接続人数は16万人を超え、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。そんな『Fall Guys』の魅力といえば、主役のゼリービーンズたちを着せ替える多彩なスキン。ニワトリやホットドッグの着ぐるみといったオリジナルもさることながら、見逃せないのは他作品とコラボしたスペシャルな衣装だろう。Valveからは『Half-Life』や『Team Fortress 2』、またパブリッシャーのDevolver Digitalつながりで『Hotline Miami』など、世界観のかけ離れた作品群とのクロスオーバーもいとわない。
さらに注目を集めたのは、『サイバーパンク2077』とコラボレーションの約束を取り付けた一件だ(関連記事)。まだスキンが出ると確定したわけではないが、サイバネ風のイカしたコスチュームを期待しているファンも多いだろう。この事件はユーザーを喜ばせただけでなく、意外な影響も呼び起こしているという。企業の垣根を越えたマッチングが注目を集めたのか、『Fall Guys』公式Twitterアカウント宛にさまざまな方面からのコラボ申し込みが殺到するようになったのだ。本作のリードレベルデザイナーJoe Walsh氏も、これには「いったい何が起こっているのか分からない」と語る。
*ゲーマー向けエナジードリンク「G FUEL」からのラブコール
*ロシアの大銀行にコラボを申し込まれ、とりあえずRTする『Fall Guys』
Walsh氏が「すべての申し込みに対して簡単にOKを出すことはできない」と語るとおり、『Fall Guys』にとっては嬉しくも悩ましいこの騒ぎ。そこでTwitter公式アカウントは「各ブランドの渇望」のエネルギーを有効活用するべく、思わぬ企画を打ち出した。それが「オリジナルスキン争奪チャリティーバトル」だ。ルールは簡単。『Fall Guys』とコラボしたい企業アカウントはできる限り高い金額を提示し、非営利団体「SpecialEffect」へ寄付すると名乗り出ること。「SpecialEffect」は英国に拠点をおく、身体にハンディキャップを負った人のゲームプレイを支援する団体だ。もっとも高額な寄付金額を上げた企業が、賞品として『Fall Guys』に自社ブランドのコラボスキンを出す権利をゲットできる。いわばチャリティーオークション形式の競争だ。
本日8月18日付で開始したバトルの期間は2週間。すでに名だたるブランドが自社をゼリービーンズ化すべく、熾烈な争いを始めている。協力プレイTPS『Warframe』は、作中オペレーターLotusをモチーフにしたスキンのイラストとともに2万ドルを叩きつけた。すると負けじと対抗してきたのはBisectHosting。『マインクラフト』のサーバー提供で知られる企業が、3万8880ドルという粋を見せつける。
中には不届きな参加者もいるようだ。米国のウォシュレット販売企業TUSHY Bidetは4万ドルと1セントの高額寄付。同時にスキン案として「ケツ穴について訊いてね!」と書かれたTシャツを送りつけ、『Fall Guys』アカウントに「助けて」と言わしめた(その後記録が更新されたためケツ穴Tは回避)。またアダルトゲームプラットフォームNutakuは11万ドルという破格の額とキュートな絵でラブレターを送るも、「不適切」とのことで門前払いを食らっている。
そして8月18日午後14時半現在、公式アカウントが観測している範囲内でもっとも高い金額を提示しているのはYouTuberのMrBeast氏。その提示額は10万ドルと、先陣を大きく突き放す金額で打って出た。まさかの個人名義での参戦だが、これまで「知らない人に100万ドル配ってみた」といったエクストリームな企画を実行してきた同氏なればこその説得力だ。この牙城はなかなか崩せそうにないが、争奪戦の実施期間は今月いっぱいまで。イベント前からアピールしていたケンタッキーフライドチキンなどが静観を決めこんでいるあたり、今後も予想だにしない展開が待ち受けていることだろう。