列車ホラーゲーム『幽霊電車』発表、7月にリリース予定。夜の列車を舞台とした、雰囲気重視のチラズアート新作
国内のインディーゲーム制作チームチラズアート(Chilla’s Art)は6月17日、『幽霊列車(The Ghost Train)』を発表した。対応プラットフォームはSteamで、ストアページによると発売日は2020年7月11日。ストアページ上には、数枚のスクリーンショットが公開されている。
『幽霊列車』は、チラズアートが開発中のサイコロジカルホラーゲームである。詳細は不明ながら、本作は一人称視点を採用した雰囲気重視の作品であり、フォトリアリスティックなグラフィックによって恐怖体験が描かれているという。
タイトル画像には、複数の乗客が乗った電車内の光景や、暗闇に覆われた窓の外が映されている。また、古い駅の待合室のような画像や、明かりのついた2つの窓、ビルの外壁が確認できる真っ暗なスクリーンショットが公開されており、真夜中の電車や屋外を探索するホラー作品であるようだ。
本作を開発しているチラズアートは、兄弟でゲームを作っている国内のインディーゲーム制作チーム。行方不明になった中学生を探す『行方不明』、夜のコンビニバイト中に怪現象に襲われる『夜勤事件』、実在のホラースポットを舞台にした『犬鳴トンネル』など、お化け屋敷を探索するような雰囲気系のホラー作品が、バーチャルYouTuberやゲーム実況者を中心に人気を集めている。
また同チームの特徴としては、『零』シリーズの影響を受け、カメラを利用した霊の撃退システムを取り入れた『怨霊』をはじめ、既存のホラー作品や都市伝説のエッセンスが盛り込まれている点も挙げられるだろう。
では、『幽霊列車』は何がモチーフになっているのだろうか。まず同名の作品として、8人の乗客がいなくなった列車の謎を解く赤川次郎氏によるミステリー小説がある。また1字違いの「幽霊電車」としては、電車が走らないはずの時間帯に、血まみれの女性を乗せた路面電車が走っており、駅構内で忽然と姿を消したという都市伝説。奇妙な電車に乗り込み、霊園へと向かう「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズのエピソードもある。そのほか、列車が登場する都市伝説や怪異譚には、普段と同じ電車に乗ったはずが見覚えのない景色の中を走っており、祭囃子や片足の老人のいる異界へ迷い込む「きさらぎ駅」、サルの運転する奇怪な電車へ乗り込み、死に至る夢「猿夢」も挙げられる。
列車が身近な交通機関であるためか、ホラーや都市伝説の題材としてメジャーであり、タイトルだけでは絞り込めないが、夜の電車にまつわるエピソードが増えることになりそうだ。『幽霊列車』は、Steamにて7月11日配信開始予定だ。