Steamにて、上海アリス幻樂団の手がけた弾幕STG『東方風神録 〜 Mountain of Faith.(以下、東方風神録)』『東方地霊殿 〜 Subterranean Animism.(以下、東方地霊殿)』『東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.(以下、東方星蓮船)』3作品のストアページが公開された。リリース日は、3作品共に2020年6月6日。ZUN氏が開発し、音楽や独特の世界観によって広く影響を与え続けている東方の原作から、第10弾から第12弾がSteamへ遂に登場する。
東方Project第10弾『東方風神録』は、2007年8月に同人ゲームとして頒布された、神社がテーマの弾幕STG。本作の舞台は、幻想郷にある妖怪の山。博麗神社の巫女、博霊霊夢はいつも神社に妖怪が集まり、人間の信仰が集まらない現状に悩んでいた。信仰とは神の力、参拝客の居ない神は力を失い、神社の地位も下がるためだ。そんな折、奇妙な人間が博麗神社を訪れ、霊夢に神社の営業停止命令を告げ、神社を潰すか山の上にいる神への譲渡の2択を迫る。博麗神社が幻想郷にとってなくてはならない事情もあり、まずは山の上の会うため、霊夢と霧雨魔理沙は山へ立ち入り、妖怪や神と戦うことになる。
本作のプレイアブルキャラクターは、博麗霊夢と霧雨魔理沙の2人。2人にはそれぞれ3種類の装備が用意されており、妖怪の山に住む天狗や河童、神々、山の神社の神や巫女などのキャラクターたちと弾幕勝負を繰り広げる。オプションを消費して、ショットの火力を犠牲に相手の弾を消す霊撃。信仰ポイントによって増加する得点システム、点数による残機増加といった仕組みを搭載。残機の数こそ増えにくいものの、霊撃などの存在もあり、比較的クリアしやすい作品と言える。
『東方地霊殿』は、2008年8月に初頒布された、忌まわしき妖怪たちの潜む地底に向かう東方Project第11弾だ。舞台となるのは、冬の幻想郷。ある日、博麗神社の近くに突如間欠泉が出現。温泉が湧き、参拝客が増えると喜ぶ博霊霊夢だったが、間欠泉によって温泉とともに地底に住む地縛霊たちも湧き出しており、幻想郷の妖怪たちの不況を買う。地底には、忌まわしい能力から地底に落とされた妖怪たちが住んでおり、今回のことは彼らの策謀かもしれない。地上の妖怪たちはそう考えたが、地上の妖怪が地底へ干渉する事態ははばかられるため、博麗霊夢と霧雨魔理沙の2人が忌まわしい妖怪たちの潜む幻想郷の地底を調査することになる。
本作の自機は、前作から引き続き霊夢と魔理沙の2人。いつも酔っ払っている鬼の伊吹萃香や、幻想郷の古い妖怪八雲紫、魔女アリス・マーガトロイドとパチュリー・ノーレッジなど、それぞれ3人のキャラクターがサポートとして選択でき、武器の代わりに選んだキャラクターと2人で異変解決に挑む。前作と似たショットの火力を犠牲に相手の弾を消す遠隔霊撃や、残機の欠片を集めると残機が増えるシステムを搭載。古明地さとりや古明地こいしといった妖怪が、本作には登場している。
『東方星蓮船』は、UFOの登場するシステムが特徴的な、東方Project第12弾。幻想郷には、最近不思議な空を飛ぶ船の目撃例が相次いでいた。一説によると、その船は七福神を乗せた宝船であり、捕まえると一生不自由しない暮らしができるという。噂を信じていない博麗霊夢と霧雨魔理沙だったが、最近山へやってきた人間、東風谷早苗が博麗神社へやってきて、その船に用事があると語る。また、空には大きな黒い影が浮かんでいた。空に浮かぶ船の噂をきっかけに、お宝目当ての異変解決が幕を開ける。
本作の自機は、博麗霊夢と霧雨魔理沙にくわえて、山の神に仕える東風谷早苗の3人。所持しているボムを消費し、無敵になり弾が消せるスペルカード。道中ベントラーアイテムを集めると画面内にUFOが出現し、倒したUFOの色によって残機の欠片、ボムの欠片、点数のいずれかが手に入るUFO襲来システム、といった仕様が搭載されている。
前述のとおり、東方Projectを手がけているのは、上海アリス幻樂団の主宰ZUN氏だ。Steamでは、『ダブルスポイラー 〜 東方文花帖』以降の作品はすでに配信されており、今回の3作品の配信により、Windows版東方Projectでリリースされていないのは『東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.』から『東方文花帖 〜 Shoot the Bullet.』までの5作品のみとなる。また同氏は、本作の発売日と同じ6月6日に開催予定のオンライン情報番組「INDIE Live Expo」に、TYPE-MOON studio BBの新納一哉氏など、人気クリエイターたちと共に出演予定である。『東方風神録』『東方地霊殿』『東方星蓮船』3作品のSteam版は、6月6日に配信予定だ。