『フォートナイト』の次世代コンソール対応が正式発表。Unreal Engine 5への移行は2021年半ばを予定

Epic Gamesは5月13日、『フォートナイト』を次世代コンソール向けにリリースすることを正式に発表した。次世代コンソールのローンチタイトルとして対応が進められている。新ハードウェアをどのように活かすのか、まだ詳細は明かされていないが、パフォーマンスやビジュアルの改善が見込めるとのこと。

次世代コンソール版のリリース後も現行機向けのサポートは継続され、全プラットフォーム上でのクロスプレイ対応が予定されている。コンソールとプラットフォームをまたいでのクロスプログレッションも計画されており、アカウントや進行状況、アイテムは引き継げるようだ。また、現在『フォートナイト』はゲームエンジンとしてUnreal Engine 4を採用しているが、2021年半ばにはUnreal Engine 5に移行する予定。Epic Gamesは5月13日にUnreal Engine 5を発表し、デモ映像を披露したばかりだ（関連記事）。

フォートナイトが次世代コンソールゲーム機へ 🎮

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— フォートナイト (@FortniteJP) May 13, 2020

Unreal Engine 5のデモ映像は、PlayStation 5の開発機で動かしたプレイアブルなもの。同ゲームエンジンの新しい仮想化ジオメトリ技術やライティング技術を披露する、圧巻の内容であった。Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏は、Geoff Keighley氏とのインタビューにてPlayStation 5のスペック、とくにストレージに言及。コンソール機として最高峰であることはもちろんのこと、ハイエンドPCすらも凌駕すると語っていた。プレイヤーが直に感じ取れる魅力としては、「ロード画面を眺める時代は終わった」というSweeney氏の言葉にて端的にあらわされているだろう。次世代コンソール版の『フォートナイト』においても、ロード時間の大幅短縮が期待できる。

またPS5は、内蔵SSDを前提としたアーキテクチャーのおかげで、PCよりも安定したパフォーマンスが見込めるともSweeney氏は語っている（The Verge）。カスタム内蔵SSDを使用するXbox Series Xについても似たことが言えそうだが、The VergeによるとEpic Gamesはマイクロソフトよりもソニーと親密に連携を取っている。そうした密な関係性は、デモ映像の披露にあたりPlayStation 5を使用したことからも読み取れるだろう。ゆえにUnreal Engine 5との相性という点では、現状PlayStation 5が優位に立っているのかもしれない。

Unreal Engine 5の披露にあたっては、次世代コンソールでのパフォーマンスに焦点が当てられていた。だがUnreal Engine 5最新技術の恩恵は、すべての対応プラットフォームにて受けられるとのこと。『フォートナイト』の登録プレイヤー数は3億5000万人以上であり、さまざまなプラットフォームにて遊ばれている。2021年、同作がUnreal Engine 5に移行する際には、世界中のあらゆるプラットフォームのプレイヤーが新エンジンの影響を受けることだろう。

またEpic Gamesは、制作者向けのUnreal Engine 5を提供しつつ、『フォートナイト』内で一般ユーザー向けのクリエイティブモードを用意している。現在は両極の立ち位置にあるツールであるが、将来的には両者につながりを持たせたいと、Sweeney氏は海外メディア向けの合同インタビューにて語っていた（Gemasutra）。一般ユーザー向けの簡易ツールと、Unreal Engineのような本格ツールとの境目をなくす。イメージとしては、簡易ツールから始めつつ、必要に応じてプロ向けの機能を自由に持ち込んで活用できるといった具合だ。そうしたクリエイションツールという側面からも、『フォートナイト』の今後の展望は注目に値するだろう。