モンスター合体育成オープンワールドRPG『Cassette Beasts』発表。立体的なドット絵世界で、変身と合体を繰り返す


イギリスのインディーゲームデベロッパーBytten Studioは5月11日、新作RPG『Cassette Beasts』を発表した。SteamにてPC(Windows / Linux)向けに配信が予定されている。時期は未定であるが、Nintendo Switch向けにもリリース予定とのこと。『Cassette Beasts』の目玉は「モンスターへの変身」そして「合体」を主軸においたシステムで、プレイヤーは個性豊かなモンスターたちを集めながら冒険を繰り広げることになる。

本作は32bitのドット絵で描かれた2.5次元の島をめぐるオープンワールドゲーム。New Wirralと呼ばれる離島にはさまざまなモンスターの脅威が存在し、街に住まう人間たちはあるガジェットを用いて対抗している。その道具とはレトロな「カセットテープ」。人々はテープを使うことでモンスターを「記録」し、「再生」することでそのモンスターに変身して戦うのだ。プレイヤーはバラエティ豊かなモンスターたちを収集し、種族ごとに異なるアビリティを使いこなしてバトルに挑むことになる。

そして本作のもうひとつの特徴が「合体」だ。ともに戦う仲間との絆が深まることで、キャラクターたちは互いに変身した状態でフュージョンすることができる。登場する120体すべてのモンスターが合体可能で、組み合わせは1万4000通り以上になる。合体したモンスターたちにはそれぞれ固有グラフィックとフルアニメーションによるモーションが用意されている。モンスター同士をかけ合わせたときの予想もつかない合成結果も楽しみのひとつだ。本システムは「ポケモンフュージョン」(関連記事)を代表としたファンアートにインスパイアされたものだという。

今後追加されるコンテンツでは、プレイヤーだけでなくボスも強力な合体で立ちはだかる可能性があるという。

バトルはターンベース制で行われ、ターンごとに蓄積される「アクションポイント」を消費することで特定の技を使えるようになる。変身・合体に用いたモンスターによって使えるアビリティが異なるほか、属性の相性による有利/不利も生じるため、戦略性が必要となりそうだ。また旅の仲間となるキャラクターは6名。彼らもまた、戦闘時にはモンスターに変身して戦ってくれる相棒であり、合体の相手となる。パーティキャラとの親睦を深めるイベントが街中で起こることもあり、彼らとの連携を強めることが戦いの鍵だ。バトルでもっとも強力な技となる「フュージョン・パワー」も、こうした絆によってのみ使用が可能になるという。

島には多様な環境が存在し、険しい崖が屹立する渓谷や打ち捨てられた人工施設を探索することも。一部モンスターのアビリティはこうしたフィールドをわたり歩くときに役立つことがあり、高台から飛び降りるときに羽を生やして滑空することなどが可能だ。このほか水中を泳いだり、透明になったり、磁石の身体になったりと、さまざまなバリエーションの特殊能力を使えるようになる。ダンジョンではアビリティを駆使してパズルを解く局面もあるそうだ。

本作を手がけるBytten Studioは3名のクリエイターからなる小規模チームで、今年1月に処女作となる2Dアクション『Lenna’s Inception』をリリースしたばかり。メンバーらはもともとインディーパブリッシャーChucklefishに所属したスタッフだという。こうした開発陣は、かつてはターン制戦略シミュレーションゲーム『Wargroove』や宇宙サンドボックスゲーム『Starbound』 などにも携わった面々とのこと。『Cassette Beasts』 におけるカラフルなピクセルアートスタイルもこうした経歴から影響を受けたものといえそうだ。

本作の目玉ともいえる合体システムは公式サイトにてデモにて体験することができる。今のうちにあれこれいじって組み合わせを楽しむのもいいだろう。Bytten Studioは現在、本作のパブリッシャーおよび資金提供者を探しているとのこと。発売時期については「Coming Soon」とされているため詳細を待ちたいところだ。『Cassette Beasts』はSteamにてPC(Windows / Linux)向けに配信が予定されている。将来的にはNintendo Switchでもリリースされるとのこと。