図書館バトルSCPシミュレーション『Library Of Ruina』Steamで5月15日に早期アクセス配信開始へ。ゲストをもてなし、死亡させて本にする『Lobotomy Corporation』続編


韓国のインディーゲームスタジオProjectMoonは、『Library Of Ruina』の早期アクセス配信を5月15日に開始すると発表した。対応プラットフォームはSteamで、日本語字幕に対応。2020年12月の正式リリースが予定されている。なお、本作は元々2020年4月30日の早期アクセス開始を目標に開発が進められていたが、新型コロナウイルスの影響により業務に支障が発生したため、5月15日に延期されていた。

『Library Of Ruina』は、SCPに影響を受けた世界観で繰り広げられる、カードを使って本を蒐集する図書館バトルシミュレーションだ。本作の舞台は巨大な都市の一角、ある種の本を集めている不思議な図書館。プレイヤーは図書館の主人として司書を雇い、本を収集。本に興味を持ったゲストを招きながら図書館と司書を育てていくと、都市のあちこちで発生する事件の模様などが描かれ、物語を通じて都市の全貌が明かされる。

図書館で本を集めていく作品と表現すると牧歌的な内容を想起させるが、本作はほのぼのとしたゲームではない。本作は、「超常現象、アーティファクト、外なる神や異形の怪物にも似た常識外れの存在が実在し、それらは管理されている」という設定を共有した創作群、SCPに影響を受けた同スタジオの前作『Lobotomy Corporation』と同じ、怪異の蔓延る世界観の作品である。本を集める手段は、購入や寄贈などではなく、招待したゲストの討伐。死亡したゲストを物語の記された本に変化させ、図書館の蔵書を増やしていく。なおストーリーにも前作との繋がりがあり、アンジェラ、セフィラ、ローランの物語の続きが描かれるという。

本の収集時にはサイコロとカードを使い、司書がゲストを接待する。カードには斬撃、貫通、打撃、防御、回避といった攻撃/守備ダイスが設定されており、キャラクターはダイス1つに応じて1つの行動を実行。運以外の要因もあるサイコロの目や、ダイスの効果によってゲストをもてなしていく。またバトル中には、進行度やバトルの激しさによって司書とゲストの感情が高揚する。司書の感情が高ぶるとさまざまな効果が得られたり、ゲストの感情が高ぶると珍しい本が手に入る代わりに、難易度が上がるという。

ゲストをもてなして手に入れた本は、司書の肉体や図書館の材料、戦闘用のカード、ゲストを呼ぶ罠など、さまざまなモノのリソースになり、本の入手がさらなる本の入手につながっていくのだろう。早期アクセス版配信開始時点では、14のメインエピソードを収録した3チャプターがプレイでき、20人の司書や50種類以上のカードが実装されている。

本作を開発している韓国のProjectMoonは、大学でサークル活動をしていたメンバーが団結し、2015年1月から前作の開発をスタートしたインディースタジオだ。『Library Of Ruina』は、危険な怪異やオーパーツを管理するシミュレーター『Lobotomy Corporation』に続く2作目。前述のように世界観やストーリーなどを引き継いでいるが本作では翻訳に一部変更があり、アブノーマリティは幻想体、マッチガールは燃え尽きた少女など、オリジナルの意図を表現するため単語が調整されているようだ。また、早期アクセス開始後は、漫画や小説の連載をイメージしたアップデートが予定されている。公開されている範囲では、5月29日に最初のアップデートが行われ、以降は7月17日まで1週間ごとに追加要素を実装。正式版では、全7チャプターのボリュームで、フルボイスとなるようだ。

『Library Of Ruina』は、5月15日にSteamにて早期アクセス配信開始予定だ。