『Skyrim』など「TES」シリーズの“種族ごとの性器の大きさ”を決める議論が白熱、独自のランキングを作成される


オープンワールドRPG『The Elder Scrolls(以下、TES)』シリーズの舞台であるタムリエル大陸には、あらゆる種族が混在している。帝国市民のインペリアル。極寒の地に住まうノルド。排他的な性格のダンマーなど、それぞれ中身もその見た目も全く異なっている。では、性器の大きさもまた違ってくるのだろうか。『TES』のコミュニティ内ではそんな突拍子もないトピックについて、真剣な議論が交わされているのだ。

『TES』のredditコミュニティ内に突如立てられたスレッド「DEBATE: Dick sizes by race」。
日本語にすると「議論:種族ごとのペニスの大きさについて」。このスレッドを立てたredditユーザーのGoodOld3C氏は、かねてより友人と『TES』の種族間における性器の相違について猛烈な議論を交わしてきたという。しかし結論は出なかったのか、同氏は『TES』コミュニティからも意見を募りたいという考えに至ったようだ。重ねてGoodOld3C氏は性器のサイズについて、個人的な解釈ではなく、客観的な証拠を用いて意見してほしいと述べている。

かつてこれほどまでに『TES』男性キャラの性器に真剣に向き合ったプレイヤーは存在しただろうか。いや、いない。おそらくコミュニティユーザーの多くがそう思ったのだろう。インパクト大なスレッドタイトルと相まって、性器のサイズについては沢山の意見が寄せられている。具体的にどのような見解が示されたのか、見ていきたいところだが、まずは議論を提起した張本人であるGoodOld3C氏が導き出した各種族における性器のサイズを確認しておこう。以下のとおりである。なお便宜上、すべて単位はセンチ(cm)表記に統一している。

・インペリアル:12.5cm
・ブレトン  :11.5cm
・ノルド :15cm
・レッドガード:14cm
・アルトマー :16.5cm
・ダンマー  :12.5cm
・ボズマー  :9cm
・オーク   :17.5cm
・カジート  :12.5cm
・アルゴニアン:15cm

以上がGoodOld3C氏の提唱する種族ごとの性器のサイズだ。まず目をひくのはオークのサイズだろう。全種族のなかで17.5センチともっともデカい。ちなみに近いサイズのものとしては、コミック本(縦)が挙げられる。また日本人一般男性の平均的な性器のサイズは、13.5センチと言われている(2012年、TENGA調べ)。以上のことを踏まえると、オークの性器の大きさ加減がより分かることだろう。そして次点で16.5センチのアルトマー、その次に15センチのアルゴニアンが食い込む。反対にもっともミニマルなのは、ボズマーの9センチ。おそらく身体が小柄なことから性器も小さいと判断されたのだろう。全体的な傾向としては、やはり獣人系の大きさが目立つ。野を生きる荒々しさが反映されているのかもしれない。一方で、エルフの大きさは抑えられている印象だ。そのほか人間のなかでは、スカイリム地方に住まうノルドがもっともビッグ。次に1センチ違いでレッドガードが大きい。これら2種族は、同じく人間であるインペリアルとブレトンの大きさを大幅に上回っている。

前述のGoodOld3C氏が打ち出した種族ごとの性器のサイズには、コミュニティユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。「マジ!?自分がオークだとは気づかなかったよ」というジョーク(かもしれない)ものから、寒冷地に住まう人々の性器が凍傷のリスクを避けるために小さくなっていることを踏まえると、ノルドの15センチはおかしいと真剣に異を唱えるユーザーも出現。また「カジートの性器には、実在のネコと同じようにトゲはついていますか」と素朴な疑問も投げかけられている。これについての真相は、シリーズ2作目『The Elder Scrolls II: Daggerfall』ゲーム内の官能小説によって明らかとなっている。答えはイエスだ。

しかしGoodOld3C氏が提起した議論の目的は、カジートのペニスに棘があるか否かではない。あくまで種族ごとの性器の大きさについて、解を出すことが目的だ。そんななか、ひとりのredditユーザーが鶴のひと声をあげた。RedPooD2thehemodroid氏は、性器の大きさについては長さだけでなく、その太さも重要だと力説。さらに同氏は、性器の太さを測る計算式まで提示している。それによると性器の体積は、「長さ×胴回りの2乗」によって導き出せるようだ。そしてRedPooD2thehemodroid氏は、長さについては身長に比例することを前提条件として置き、あとは前述の計算式によって太さを求めれば、種族ごとの性器の大きさが明らかになると説明している。

さらにRedPooD2thehemodroid氏は、性器の大きさに追究の姿勢を見せる。前述の計算式にくわえて、種族ごとの特性も加味するというのだ。たとえばブレトンであれば防御力の高さから、ひと一倍“硬く”することができるといった具合に、計算だけでは不十分な部分を補う。そうして最終的に出た性器の大きさの順位は、以下のとおりである。

1位 オーク
2位 レッドガード
3位 アルゴニアン
4位 ノルド
5位 インペリアル
6位 ブレトン
7位 アルトマー
8位 ボズマー
9位 ダンマー
10位 カジート

冒頭のGoodOld3C氏のデータと比較すると、カジートがなんと最下位にまで落ちている。次点でダンマーの順位も下がった。一方で、インペリアルとブレトンの順位は1ランクずつ上昇しており、奮闘具合が伺える。そんななか、やはりオークは不動の1位。もはやいかなる計算式を用いようとも、オークはビッグサイズなのだろう。

こうしてさまざまな面が考慮され、ついに導き出された『TES』種族別のペニスサイズ。この結果には議論を提起したGoodOld3C氏も満足しているようで、RedPooD2thehemodroid氏の打ち出した答え、およびそこに至るまでの過程には全面的に同意すると述べている。またすべてを解決してくれたお礼に、出来る事ならお金をあげたいともコメントしており、性器のサイズが判明したことはGoodOld3C氏にとって、この上ない喜びにつながったのだろう。こうして『TES』シリーズにおける、種族ごとの性器のサイズをめぐる議論は幕を閉じたのである。

『TES』シリーズは、オープンワールドRPGとして絶大な人気を誇る作品であるだけに、今なお話題に事欠かない。たとえば拡張Modの開発、NPCのモノマネなど、これまで多様な形で話題があがっていた
関連記事)。しかし、NPCの性器のサイズについてここまで本格的に議論を交わすという動きが出てきたのは、おそらく今回が初めてであろう。その内容のばかばかしさもさることながら、“真剣に”議論を交わしている点が何よりも興味深い。コミュニティが一丸となって性器のサイズについて論じあう様子には、並々ならぬ探求心さえ感じさせる。今後も『TES』シリーズにおいては、目の付けどころがユニークなユーザーらによって、思いもよらないトピックが持ち上がっていくのか。作品だけでなく、それを取り囲むコミュニティにも注目していきたいところだ。