『あつまれ どうぶつの森』コミュニティにて、どうぶつをランク付けする「Tierリスト」が謎に流行中。しかしみんな違ってみんないい


『あつまれ どうぶつの森』コミュニティにて、Tierリストが作成され注目を集めているようだ。Tierリストとは、いわゆる対戦ゲームなどで作られることの多い「ランキング」だ。このたびTwitterなどでは「世界のどうぶつランキング」と称されたどうぶつランキングが話題を集めている。

インターネット上にはTierリストを作成するTierMakerというサイトが存在しており、『あつまれ どうぶつの森』用のリストが用意されている。リスト作成したユーザーは、自分のリストをTierMakerに掲載することが可能。作成されたリスト群が、掲示板などで引用され「どうぶつランキング」と称してシェアされているようだ。国内TwitterやRedditでもしばしば見かけることから、国内外でこのTierリストの作成が流行している様子。ただし、集計元がはっきり明示されていないものは、いずれも単なるいちユーザーが作ったもの。また「最新」「決定版」といったものはないことを注意しておきたい。

Tierリストの一例

多くのTierリストでトップに位置しているのはモニカ、ジュン、ジャック、みすずあたりだろうか。モニカについては、今作から登場したキャラで“どうぶつの森おばあちゃん”をモチーフにしたのではないかと囁かれている(関連記事)。ジュンやジャックはかわいさとクールさがまじりいる、『どうぶつの森』らしい魅力あるキャラ。みすずは、キュート枠だろう。そのほか、ブーケやシベリア、パッチといった定番どうぶつもしばしば見かける。トリッキー枠だろうか、タコヤもしばしば上位にいる印象だ。

これらのリストは、単なるランク付けではなく、市場価値として反映されている側面もある。具体的には、どうぶたちのamiiboカードの中古価格を指している。任天堂は『どうぶつの森』のamiiboカードパックを販売しており、パックを開封することでランダムでどうぶつが手に入る。『あつまれ どうぶつの森』がある程度進行していれば、このamiiboカードを使用することで、自分の島にカードのどうぶつを呼び寄せることができる。そしてamiiboカードは中古市場にも出回っており、市場価格によってある程度の人気が推察可能というわけだ。

たとえばゴールデンホビー買取センターのページを見てみれば、ざっとそれぞれのどうぶつの買取価格が確認できる。高価なamiiboカードが多いが一例をあげてみよう。ビンタは5000円で、ブーケが5500円。ロボが6000円に、クリスチーヌ6000円。1ごうは6000円でフランソワ7000円。シベリアは1万円、そしてジュンは1万9000円である。

前述のTierリストの上位にも顔を見せていたジュンが、圧倒的な人気を見せつけている。モニカ、ジャック、みすずらはニューフェイスということで、名を連ねていない。ブーケやシベリアといったキャラは高額がついており、おおむね市場価格とTierリストの上位の顔ぶれは、あまり相違ない印象だ。

しかしながら、どうぶつの魅力は、人気や市場価格では決められない。RedditでもこうしたTierリスト作成へのアンチテーゼとして、Sランクに「あなたを幸せにしてくれるキャラ」、Aランクに「ほかのみんな」を位置づける、なんとも微笑ましいTierリストが投稿されている。つまり、自分が好きならそのどうぶつがSランクということだ。実際この投稿に同意するプレイヤーも多いだろう。人気がなかったとしても、むしろ自分だけが認識できる魅力を発見できるプレイヤーは、よりゲームを楽しめているともいえる。みんな違ってみんないいのだ。

The true New Horizons villager tier list from AnimalCrossing

TierMakerでは「テイルズオブシリーズの嫁ランキング」「ポケモン御三家ランキング」など、幅広いTierが作られている。対戦ゲームではないにもかかわらず、Tierリストが続々と生まれ、それらが話題になるということは、Tierリストの文化が盛んであることに加えて、『どうぶつの森』のどうぶつたちに魅力があることを意味している。そんな風に解釈できるかもしれない。