主にデジタル版ボードゲーム作品の販売を行うフランスのパブリッシャーAsmodee Digitalは4月10日、『Ticket to Ride: First Journey』の無料配布を開始した。対応プラットフォームは、Steam/iOS/Android。日本語未対応。Steam版の無料配布期間は、4月13日2時まで。期間中にライブラリへ追加すると、以降はいつでも遊べるようになる。数量に限りがあり、Steamトレーディングカードがドロップしない点には注意が必要だ。なおSteamでは、60件程度の評価を得て賛否両論となっている。
『Ticket to Ride: First Journey』は、2004年にドイツ年間ゲーム大賞を獲得したボードゲーム「Ticket to Ride」をベースに、カジュアルなアレンジを加えたデジタル版。都市と都市を列車で繋ぎ、ポイントを稼いで勝敗を競う対戦ゲームだ。
戦いの舞台となるのは、アメリカやヨーロッパといった広範な地域。アメリカを例に挙げてみると、西はロサンゼルス/サンフランシスコ/シアトル、東はニューヨーク/ワシントン/モントリオールまで19の都市が存在し、隣接する都市との間には線路が敷かれている。線路には色と長さが設定されていて、対応する色の列車カードを長さの分だけ使って自身の列車を設置。目標に設定された2都市を列車で繋げたら、ポイントが獲得できる。
プレイヤーはターン毎に、目標の引き直し、列車カードのドロー、列車の配置から選んで一つを実行。線路によって都市を繋ぐことがゲームの目標の一つだが、誰かが列車を置いた線路には追加で列車を配置することはできない。線路の本数にも限りがあるため、目標によっては経路の奪い合いが発生するわけだ。こうしたプレイヤー同士の駆け引きが「Ticket to Ride」の醍醐味と言えるだろう。本作に搭載されているマップはアメリカと、何故かAsmodee Digitalのアカウント作成およびログインを求められるヨーロッパの2種類。オンライン対戦はできないが、画面共有による対戦には最大4人までが参加できる。
前述のとおり、本作にはカジュアルなアレンジが施されており、オリジナルや他のデジタル版と比較すると、必要な列車の数/プレイヤーの手持ちの列車数が少なくなっている。また、目標を達成した場合のポイントが一律1ポイントへと調整され、達成できなかった場合のペナルティも削除。スコア状況も画面内に表現されるようになり、プレイングに関わる要素が減っている。タイトルのFirst Journeyが示すように、本作は「Ticket to Ride」の簡易版であるわけだ。カジュアルになった分、プレイ時間の削減やルールの把握しやすさには繋がっており、良い面もあるだろう。『Ticket to Ride: First Journey』はSteam/iOS/Androidに対応し、各ストアにて無料配布中だ。