心理ホラーADV『The Shattering』Steamにて4月21日発売へ。白黒の世界を探索し、過去と謎を辿るサイコスリラー


ドイツのゲーム会社Deck13は4月8日、『The Shattering』を2020年4月21日に発売すると発表した。対応プラットフォームはSteam。同時に公開されたRelease Teaserでは、明るい曲調の音楽と共に本作の謎が垣間見える。

『The Shattering』は、一人称視点で心理的恐怖を描く、ストーリー重視のホラー作品である。舞台となるのは、白い世界。何らかの事情により記憶喪失となった主人公、ジョン・エバンスの心の中だ。現在ジョンは何も覚えておらず、それで何の問題もないと思っている。しかし、ドクターは「どうして彼女の名前も覚えていないのか」と問いかけ、ジョンは自身の心の奥深くへと入り込み、記憶の断片をつなぎ合わせることになる。

プレイヤーはジョンとして彼の心の中、白い世界へと沈み、記憶の世界を体験。白い世界は本当の記憶だけでなく、真実から身を守るために造り出された偽の記憶も混ざっており、そうした中で嘘を打ち破り、真実を追い求めていく。ドクターに導かれてジョンの人生を体験し、何が起こってしまったのか確かめ、彼女の名前を思い出すことが目的となる。

Release Teaserでは、ホテルを思わせる豪華な内装の建物が、徐々に崩れていく様子が描かれている。血まみれのキッチン、荒れ果てた窓、割れた鏡、崩壊する部屋。本作のタイトルShatteringは、(心や希望を)砕くという意味を持っているが、心が砕かれるような辛い真実が待っていそうだ。

ゲームプレイでは、謎を追いかけるうち、ジョンの心の中に没入できるような体験を目指して開発されており、複雑なパズル要素や失敗条件などは設定されていないという。穏やかなBGMと、白と黒で構築されたグラフィックにより世界が描かれ、全5章の記憶と謎を巡る物語が紡がれる。

本作を開発しているのは、ポーランドに拠点のある小さなデベロッパーSuper Sexy Softwareだ。チームとしてのSuper Sexy Softwareは、『The Shattering』が最初に形になり始めた2013年に、ディレクターを務めるMarta Szymanska氏と4人の友人によりスタート。ホラーと文化における白と黒のコントラストの研究から始まり、試行錯誤を経ながら開発が徐々に本格化。パブリッシャーが見つかってから何年ものフルタイムの開発が行われ、完成に至ったそうだ。

公式サイトにはこれまで手がけてきた3Dモデル、コンセプトアート、ゲームデザインなどが掲載されおり、各スタッフの経験が伺えるが、スタジオとしてのゲーム作品は本作が初となる。『The Shattering』は、2020年4月21日にSteamにて発売予定だ。