『DARK SOULS 3』を『リングフィット アドベンチャー』のコントローラーで遊ぶ猛者。ジョギングで移動し、回復はスクワット


いまや世界のどの国においても外出は困難となっている。室内を愛するゲーマーにおいては多少の巣ごもりなど容易い業だが、どうしても気になってくるのは運動不足だ。ふだん特別にエクササイズしているわけではなくとも、通勤・通学がなくなった人は身体がなまったように感じることがあるだろう。外出自粛による運動不足問題に対し、1つのイノベーションを試みた人物がいる。Mod制作者のSuper Louis 64氏だ。彼が選んだ鍵は『リングフィット アドベンチャー』。それもただ本編をプレイするのではない。同作のコントローラーを利用し、まったく別のゲームまで遊べるようにチャレンジしたのである。挑んだゲームはフロム・ソフトウェアが誇る本格アクション、『DARK SOULS 3』だ。

『リングフィット アドベンチャー』の付属品は2種類に分かれており、大きな輪っかの形をした「リングコン」と太ももにベルトのように取りつける「レッグバンド」が存在する。そのそれぞれにJoy-Conを装着し、輪っかを押したり、ももを上げてその場でジョギングしたりすることによってゲーム内のキャラクターを操作する仕組みだ。

Super Louis 64氏はまず、キャラクター移動の操作をレッグバンドに紐づけた。プレイヤーが実際にその場で走らないと、ゲームのなかで進むことができないのだ。脚に取りつけたJoy-Conの動きを検知してプレイヤーが走っているかどうかを判断し、あるしきい値を超える激しい動きをしないとスティック操作でキャラクターを動かすことができない。当然ながらこの仕様は激しい疲労をプレイヤーにもたらすという。過酷なテストプレイを経たSuper Louis 64氏は、必要な運動量をハードなものから気楽なレベルまで調節できる機能の導入を考えているとのこと。

またレッグバンドを利用した入力方法としてもう1つユニークなのが、回復アイテムの使用だ。『DARK SOULS 3』では体力減少時に「エスト瓶」を消費して回復することができるが、Super Louis 64氏のModにおいてはユーザーがスクワットしないとアイテムを使うことができない。ももに取り付けたJoy-Conが水平(に近い状態)になっているかどうかを検知することでスクワットの判定を出しているようだ。プレイヤーの足腰を犠牲にしないとヒーリングできない苛烈な仕様である。しかし先述の「走る」動作をしながらだと、なかなかスクワットして回復するタイミングがないという問題があるとのこと。敵の攻撃をかい潜りながら体力管理する必要があるボス戦ではなかなか運用が難しそうだ。

上に記した以外のほとんどの動作は両手に持ったリングコンで行われ、リングに力を入れて潰せば攻撃ができる。ユーザーはメニューを通じてキーコンフィグを設定できるほか、今後もユーザーフレンドリーな調整を目指していくことが述べられており、本Modが積極的に改良されていくことが期待できそうだ。

Super Louis 64氏はこれまでにも、さまざまなデバイスで実験的取り組みをしてきた。なかでも『DARK SOULS 3』については『ダンスダンスレボリューション』の専用コントローラーを使ったり、なぜか電線につないだ「バナナ」でプレイしたりしたこともある。他作品に関しても、2017年には『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の強敵に対し『ドンキーコンガ』のタルコンガを使って立ち向かい、注目を集めた(関連記事)。なお当時は別名義。

SuperLouis64のDance Pad Souls 3: Remastered Playthroughをwww.twitch.tvから視聴する

SuperLouis64のBanana Souls 3: Full Playthroughをwww.twitch.tvから視聴する

Super Louis 64氏のツイートによれば、今後の目標はまず『DARK SOULS』作品をリングコンでクリアすること。さらには、『あつまれ どうぶつの森』でリングコン操作を利用できるModの開発も予定しているとのことだ。風変わりな同氏のプレイングに興味がわいた人はTwitchで実績の数々を目の当たりにするといいだろう。ちなみに「運動×ゲーム」という切り口でいうと、今年1月にはランニングマシーンをコントローラーに改造して『デス・ストランディング』をプレイする強者も登場した(関連記事)。健康維持に創意工夫を凝らしつつ、楽しいゲーミングライフを続けていきたいものだ。