数多くのシミュレーターを販売している海外のパブリッシャーAEROSOFTは、『Autobahn Police Simulator』Steam版の無料配布を開始した。無料配布期間は、日本時間で4月8日2時まで。Steam内のストアページから、直接ライブラリへ追加できる。配布数には制限があり、無料でもらった場合にはトレーディングカードがドロップしない点には注意が必要だ。なお、本作の評価は、700件以上のユーザーレビューを経てほぼ不評。ゲーム内容もそれなりのものになっている。
『Autobahn Police Simulator』は、ドイツの高速道路に相当するアウトバーンを警備する警察官となって、アウトバーンをパトロールするシミュレーター。ドイツのインディーゲーム開発会社Z-Softwareが開発し、Steamでは2015年にリリースされた作品だ。
ゲームプレイが始まると、プレイヤーはパトカーへ乗り込みパトロールへと出動。アウトバーンをサイレンを鳴らして走ったり、前方を走る車にスピードチェックをしたり、車両を止めることができる。車両の走行を止めた場合や、無線に応じて事故や不審車両の元へ向かった先などでは、その場で取調べを行う。取り調べでは、免許証を始めとした必要な書類や、ドイツでは設置が義務付けられている三角表示板を持っているか、またドラッグ、お酒、違法なものを持っていないかといった事項を確認。
提示された免許証を元に無線で犯罪歴がないか確かめたり、アルコール検知器を使って飲酒運転でないか検査したり、ドライバーと会話しながら細かくチェックを実施。細かな検査を元に、注意で済ませたり、罰金の支払いを命ずるといった処分を決定する。雰囲気のある無線、スピード違反をしている車両が停車命令に応じないシチュエーション、事故現場では三角コーンを設置したりなど、細かな要素の数々が本作の特徴と言えるだろう。ゲームモードは、キャンペーンモードとフリープレイの2種類が用意されている。
前述のとおり本作の評価は低いが、その理由として操作手順の多さが挙げられる。たとえば、パトカーを走らせる場合には、まず運転席のある前方左側のドアをあけ、運転席を選択してシートへ着席し、エンジンを入れ、ハンドブレーキを解除。ここまでしてようやく走行が可能になる。なお、前方左側以外のドアが空いていると、運転席に座ることはできない。
また、スピードチェックを実施する場合には、操作性が良いとは言えないパトカーを運転しつつ、右下に表示されたメニューを3回クリックするか、ファンクションキーを3回押す必要がある。ある意味リアルではあるが、細かな要素が多いゆえに操作が煩雑になってしまっているというのが率直なところだ。ほかにも、ユーザーレビューにはラグや重いといった報告があがっており、当時としては要求スペックが高かったことも評価の一因となっているのだろう。なお、2017年に発売された『Autobahn Police Simulator 2』の評価は、賛否両論だ。
『Autobahn Police Simulator』は、4月8日2時までSteamにて無料配布中。なぜ不評なのか気になる方は、プレイしてみてもよいかもしれない。