ゲームの「バグ」で攻略する2Dアクション『Light Infantry』開発中。心地よいチップチューンと共に、バグでGB風の世界を救え

 

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第652回は『Light Infantry』を紹介する。

『Light Infantry』は、個人開発者・のすけ氏が現在開発を行っている、ゲームボーイ風のグラフィックとバグ要素を採用した2Dアクションゲームだ。3月30日にデモトレイラーが公開されており、ゲームプレイの一部が映像から確認できる。

本作の舞台は、高い技術力を持つ悪の軍団により、破滅の危機を迎えようとしている2XXX年。なんらかの事情により戦うことになった主人公は、武器を手に敵へと立ち向かうものの、攻撃は通用せず敵の一撃によって倒されてしまう。意識が薄れつつある中、脳裏に響いたのがバグの神による声だった。「力が、欲しいかい?^^」思わず既読スルーしてしまいそうな、おじさん構文風のメッセージで問う怪しい神。ともあれ力を手に入れた主人公は、バグを武器に悪の軍団へ立ち向かうことになる。

トレイラーに映されたゲームプレイを元に解釈すると、本作のステージ上には、異様に硬い敵や高速で迫り来るトラックといった敵が登場。次々に現れる敵をバグらせて対処し、主人公自身もバグることで壁を抜け、上から降りながらステージを進んでいくのだろう。なお、同氏のTwitter上には、より生々しいおじさん構文を駆使するバグの神との会話シーンを収録した映像や、本作に関連すると思われる画像も公開されている。

本作の特徴としては、バグ以外に気持ちのいいチップチューン風のBGMも挙げられる。『Light Infantry』を開発しているのすけ氏は、オリジナルの楽曲などを制作し、主にインターネット上で活動してきた人物だ。動画サイトでは2010年から活動を行っており、当時から現在に至るまで、チップチューンを含む多数の音源を公開。トレイラーに採用されているものと同様に、心地の良い、よいサウンドがいくつも投稿されている。同氏による音源は、Twitterや動画サイト以外に、BOOTH/BANDCAMPなどでの販売も行われている。

また、のすけ氏は自身の制作した楽曲を元にしたPC用アクションゲーム『グレイヴヤーヅ』を同名のアルバムに同梱して500円で販売しており、過去作での経験も本作に生かされていることだろう。同氏のツイートによると『Light Infantry』は、Steamでのリリースを目指して開発中。また、先行版やスペシャルサンクスとしての記載をリターンとし、クラウドファンティングの実施を予定しているそうだ。