スマートフォン向け三国志ゲーム公式Twitterが、『LoL』のアセットを無断使用し批判を受ける。あまりに有名すぎたスキンアート
国内外に向けてスマートフォン向けタイトルを配信しているUnlock Gameは3月12日、『進撃三国志』公式Twitterアカウントにて、武器「方天画戟」を紹介するツイートを投稿した。このツイートは、一見すると公式Twitterアカウントがゲーム内に登場する武器を紹介する投稿だ。しかしながら、これはオリジナルのものではないようだ。この画像は、『リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)』のチャンピオンの1体、ジャーヴァンIVのスキン「三国武将ジャーヴァンIV」のアートなのだ。
https://twitter.com/shingekisangok/status/1237941564019601408
※ 問題のツイート
『進撃三国志』は、Unlock Gameが2019年5月に配信開始した放置系三国戦略シミュレーション。iOS/Android向けに配信中の作品だ。5月の配信開始以降、『進撃三国志』の公式Twitterアカウントでは、ゲーム内容やアップデート内容の紹介に加えて、ギフトコードのプレゼントが実施。場末のスマートフォン向けタイトルらしさこそあれど、一線を超えてはいない運用が続けられてきた。ちょっとしたユーザーイベントの様子や、駅に広告を出した際の様子も映されており、宣伝に苦心していた様子が伺える。
問題の投稿が行われたのは、2020年3月12日12時20分。『LoL』のプレイヤーなら少なからず見覚えのある画像がTwitterユーザーの目に留まると、拡散されてジャーヴァンIVの画像を使用している事実が明るみとなった。
当該画像は、『LoL』に2013年2月に「Warring Kingdoms Jarvan IV」として実装された三国志風スキンシリーズの1作。国内では、「三国武将ジャーヴァンIV」として実装されているスキンで、当然画像の人物は呂布ではないため、方天画戟は持っていないことだろう。また、方天画戟の紹介文についても、Wikipediaの該当ページの内容がほぼそのまま投稿されており、画像だけでなく文章も借り物である。具体的な内容は、以下のとおり。
文章を借りてきた例は、今回の限りではない。これまでにも『進撃三国志』公式Twitterアカウントでは、三国志の登場人物を紹介する投稿が行われてきたのだが、問題の投稿を含め、2020年2月20日以降に投稿された紹介ツイートは、すべてWikipediaページの内容を写したものになっている。2月20日に紹介された赤兎馬と、2月27日に紹介された青龍偃月刀。どちらも該当ページの紹介文と完全に一致している。
【#赤兎馬】
赤兎馬(せきとば)は『三国志』および『三国志演義』に登場する馬だ。演義では西方との交易で得た汗血馬といわれている。「赤い毛色を持ち、兎のように素早い馬」の意とも。
『三国志演義』によると赤兎馬は稀代の名馬で、一日に千里を駆けることができる。#進撃三国志 pic.twitter.com/OFmeKWpEOd— 『公式』進撃三国志 (@shingekisangok) February 20, 2020
【#青龍偃月刀】
青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)は、中国における、大刀の一種。 名に「青龍」を冠するのは、刃の部分に青龍の装飾が施されている為である。#進撃三国志 pic.twitter.com/8voyWhHQEn— 『公式』進撃三国志 (@shingekisangok) February 27, 2020
なお、『進撃三国志』にはオリジナルの呂布がゲーム内に存在しており、「三国武将ジャーヴァンIV」が呂布の画像として使用された経緯は不明だ。盗用自体も問題ある行為であるが、無断使用した画像が今回のように有名すぎると、すぐに識者に指摘されることになるだろう。弊誌では、現在Unlock Gameへ問い合わせを行っている。回答があり次第、本稿に追記する予定だ。