『フォートナイト』強力なエイムアシストであるレガシー設定が3月13日に削除へ。クロスプラットフォームが生む混乱
Epic Gamesは3月7日、『フォートナイト』から3月13日に「レガシー視点コントロールを使用する」のオプションを削除することを発表した。レガシー設定の感度を維持したまま新設定を使用するには、コントローラーオプションから「以前のものからコピー」を選択、「レガシー視点コントロールを使用する」をオフにする必要があるとのことだ。
照準アシストの改良に伴い、「レガシー視点コントロールを使用する」のオプションは3月13日に削除される予定です。
レガシーの感度を維持したまま新設定を使用するには、コントローラーオプションで「以前のものからコピー」を選択し、「レガシー視点コントロールを使用する」をオフにしてください。 pic.twitter.com/k2mKq2Dy0N
— フォートナイト (@FortniteJP) March 7, 2020
『フォートナイト』のパッドの感度設定には通常のタイプとレガシー、加速そして等速が存在する。今のところエイムアシストには、通常の設定とレガシー設定で適用される2つが存在している状態。レガシー設定は銃を覗き込んだとき、対象に照準が吸い寄せられるタイプのエイムアシストが強く働く。逆に現行の設定は照準が対象に合っている場合、追従するタイプのエイムアシストだ。
レガシー設定は、そもそも強力なエイムアシストをもった設定ではある。しかしEpic Gamesが意図しない使用方法などで、PC版のプレイヤーを中心にかねてから問題視されていたようだ。これは「L2スパム」などと呼ばれる方法で、照準ボタンを連打してエイムが吸い寄せられ、なおかつ追従するタイプの強力なエイムアシストを再現できていた。さらに同様に照準ボタンを連打することで、壁や草むら越しにエイムアシストを行い、ウォールハックのような効果を再現する方法が発見されている。
こうした問題を加速させているのは、『フォートナイト』はクロスプラットフォームプレイ対応のゲームであるという点もありそうだ。『フォートナイト』は現在、PC、PS4、Xbox One、Switchなどすべてのプラットフォームのプレイヤーでマッチメイキングが行われている。そのためキーボードとマウスのプレイヤーやパッドのプレイヤーなど、カジュアルマッチでも入力機器が統一されておらず、30fpsのプレイヤーと240fpsのプレイヤーが同じマッチに入ることも意味する。混合サーバーになったのはスキルベースマッチメイキングが実装されたため、プレイヤー層が薄くなるPC版の人工を補充する意味合いもあるかもしれない。
レガシーは、もともと有用なエイムアシスト機能ではあったが、前述した混合サーバーでマッチングが行われる都合上、特にPC版のプレイヤーから不評が多い設定だった。キーボードとマウスを使った操作のためPC版が有利そうだが、レガシー設定はそれを補って余りある設定と思われているようだ。もちろんコンソールでレガシー設定を愛用していたプレイヤーからすれば突然の発表に困惑するはず。エイムアシストを緩くするわけではなく、設定を消去することはなかなか思い切った対応といえる。さまざまなプラットフォームが混合でプレイする以上、今回のような混乱は避けられないかもしれないがEpic Gamesの今後の対応を見守る必要がありそうだ。