『The Last of Us』HBO製作のドラマシリーズ化が発表。脚本・製作総指揮は「チェルノブイリ」のクレイグ・メイジンとNaughty DogのNeil Druckmann

『The Last of Us』HBO製作のドラマシリーズ化が発表。脚本・製作総指揮は「チェルノブイリ」のクレイグ・メイジンと、『The Last of Us』クリエイティブ・ディレクターのNeil Druckmann。

HBOは3月5日、『The Last of Us』のテレビドラマを製作中であることを発表した。Naughty DogのNeil Druckmann氏とドラマ「チェルノブイリ」の脚本家クレイグ・メイジン(Craig Mazin)氏が共同で脚本と製作総指揮を務める。本テレビドラマシリーズはHBOとソニー・ピクチャーズ・テレビジョン、PlayStation Productions の共同製作となる予定。またNaughty Dog社長Evan Wells氏と「チェルノブイリ」製作総指揮Carolyn Strauss氏も同じく製作総指揮として名を連ねている。海外メディアHollywood Reporterが報じている。

『The Last of Us』は、Naughty DogがPlayStation 3向けに開発し、2013年に発売されたサバイバルアクションゲーム。『The Last of Us』の世界は謎の寄生菌によるパンデミックで終末を迎えつつある。密輸など違法な仕事で生計をたてる主人公ジョエルは、疫病を治療する鍵となるという少女エリーの護衛を任される。ジョエルとエリーは感染者や野盗から逃れつつ、アメリカを横断しなければいけない。Naughty DogのNeil Druckmann氏は本作のディレクターと脚本家を担当。エモーショナルで残酷なストーリーやゲームプレイ、音楽など多くの要素が絶賛され、200以上の賞を受賞した。2014年にPlayStation 4でもリマスター版が発売され、全世界で2千万本の売上を記録している。

クレイグ・メイジン氏はHBOが製作したテレビドラマ「チェルノブイリ」で脚光を浴びた脚本家だ。「チェルノブイリ」は1986年に起きたチェルノブイリ原子力発電所事故と、隠ぺいしようとする政府や事故を食い止めようと奮闘する人々を描く全5話のミニシリーズドラマ。事故当時に起きていたことを明らかにする「チェルノブイリ」は、淡々としつつも優れた脚本や構成が絶賛され脚本はエミー賞を受賞した。またHBOはワーナーメディア傘下の衛星・ケーブルテレビ放送局。「トゥルー・ディテクティブ」や「ゲーム・オブ・スローンズ」をはじめ多くの名作ドラマを製作してきた実績がある。

メイジン氏は、イーライ・ロス(Eli Roth)監督の『ボーダーランズ』映画版の脚本を手がけることも報じられており、ビデオゲームの実写映像化に縁がありそうな人物でもある。メイジン氏はHollywood Reporterにたいして、「Neil Druckmannは間違いなくビデオゲーム媒体で働く最高のストーリーテラーであり、『The Last of Us』は彼の最高傑作です。この素晴らしい芸術的な作品を脚色する機会を得ることは私の長年の夢で、Neilとのパートナーシップでこれができることを誇りに思います」と語った。Druckmann氏も「クレイグ氏と初めて話したときから、物語へのアプローチと『The Last of Us』への深い理解に圧倒されています」とコメント。

https://youtu.be/ZqGYoLHgMMk

ちなみに過去にも『The Last of Us』の映画化の企画が存在していたが、今回のテレビドラマ化企画によって白紙になったと見てよさそうだ。海外メディアIGNによると映画化企画では2014年、サム・ライミ(Sam Raimi)監督とDruckmann氏が共同プロデューサーを務め、ソニー傘下のスクリーン・ジェムズが製作を行うと報じられていた。しかし2016年ライミ監督から映画化の企画は休止状態にあると判明し、それ以降映画化に関する続報はなかった。紆余曲折あり再始動した映像化だが、改めて発表された座組みは非常に期待できるものではないだろうか。

Kaisei Hanyu
Kaisei Hanyu

映画とゲームが大好き。オブリビオンからゲーム人生が始まりました。

記事本文: 372