トリックアートな3DADV『Maquette』発表。目を騙す不思議な世界を通して語られる、記憶と愛の物語

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パブリッシャーのAnnapurna Interactiveは2月27日、一人称視点の3Dパズルアドベンチャーゲーム『Maquette』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語に対応するという。

『Maquette』は、一人称視点でトリックアートのような世界を旅するパズルアドベンチャーゲーム。本作の舞台となるのは、建物や植物を含めたすべての“モノ”のスケールが、手のひらに乗りそうなほど小さい世界。この世界は同時におそろしく巨大でもあるという。具体的には、遊園地のような場所の「内側」から大きな建物見たり、逆に「外側」から見ることで小さく見えたりするといったギミックが存在するようだ。 この不思議な世界は登場人物の記憶と関係しているようで、プレイヤーはパズルを解くことによってキャラクターの思い出をたどる手助けをしていくこととなるようだ。

物語の中心となるのは、ふたりの男女。ある日カフェを訪れた女性が、コーヒーができあがるのを待つ間、スケッチブックに描いた城のような絵をじっと見つめる男性に話しかけた。それがふたりの出会いであった。幼い頃はよく絵を描いていたけれど、今はもうほとんど描かなくなってしまったというふたりが、再び絵と向き合う。プレイヤーはそんな絵を通して繰り広げられる心象の世界を旅し、物語を進めていくようだ。ふたりが時にはトラブルを乗り越え、絆を深めていく物語が7つのチャプターを通して描かれる。

本作が描くのは、現代的なラブストーリー。人間関係では些細なできごとが、いつの間にか解決するのが困難なほど大きな問題となることもある。そんな誰しもが身近に感じる日常を掘り下げるという。ストーリーの中で語られる、現実で起こりうる手ごわい悩みが、だまし絵のような難解なパズルとリンクするのかもしれない。なお、本作の魅力を引き立てる音楽は、物語の舞台となるサンフランシスコに関係の深いミュージシャンや楽曲を起用するとのこと。

トレイラーでは、プレイヤーが所持している物体をフィールドに配置しようすると、見かけよりもとてつもなく大きなものとして設置される様子が見受けられる。“モノ”の大きさのルールが現実と異なる世界の中で、視覚トリックを使ってパズルを解いていくことになりそうだ。

開発スタジオであるGraceful Decayは、本作がデビュー作。スタジオ創設者のHanford Lemoore氏が、2011年にGames Developers Conferenceで発表した作品が本作のプロトタイプとなっているようだ。開発を続け、およそ9年ごしにパブリッシャーAnnapurna Interactiveによって発売が決定した。

『Maquette』は、PC(Steam)向けに発売予定。なお、2月27日から3月1日にかけてアメリカ・ボストンで行われているPAX East内、Annapurna Interactiveブースでは、体験版をプレイできるそうだ。

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