Nintendo Switch版『ウィッチャー3』アップデートにてグラフィック設定が大幅拡張。AAの設定が可能になりビジュアルが大きく変化
CD PROJEKT REDは2月19日、Nintendo Switch版『ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション』向けに、アップデート3.6を配信開始したと発表した。このアップデートでは、PC(Steam/GOG)版とのクロスセーブに対応したほか、カードゲーム「グウェント」やHUD・メニュー上でのタッチ操作のサポート、また最適化やバグ修正がおこなわれた。
クロスセーブを利用する場合は、メインメニューに追加された「クラウドセーブ」から、Steam/GOGにログインしておこなう。なお、PC版にてModを利用してプレイしていた場合は、それに関連したバグがセーブファイルを通じて発生する可能性があるとのこと。また、PC側でセーブファイル名を変更すると、Nintendo Switch版のクラウドセーブ機能から認識されなくなるため注意したい。
アップデート3.6では、さらにディスプレイ設定の中の「後処理」設定の拡張も実施されている。ここではグラフィックにおけるポストプロセスエフェクトのオン/オフや調整をおこなえるものの、以前はモーションブラーとぼかしの2項目しか用意されていなかった。しかしアップデート後には、アンチエイリアス処理や被写界深度、ライトシャフト、水中エフェクトなどを有効にするかどうかを選択でき、また鮮明化や木葉視野範囲の調整も可能となっている。
こうした詳細な後処理設定は、PC版ではおなじみのもの。それを一部の項目を除いて、Nintendo Switch版にも用意した形だ。実は本作においては、改造したNintendo Switch本体を用いてPC版のグラフィック設定ファイルを移植した際に、こうした後処理設定が利用可能になることが以前明らかになっていた(関連記事)。おそらくNintendo Switch版がPC版と同じREDengine 3にて開発されたためだと思われるが、今回はそうした設定が公式に解禁された形だ。
詳細な後処理設定が可能になったことで、複数のYouTubeメディアが比較動画を投稿している。上の動画は、アンチエイリアス処理のオン/オフのみを、TVモードと携帯モードにて比較。TVモードと携帯モードでは、可変解像度の上限が異なる。そして下の動画は、さらに鮮明化のオン/オフも組み合わせている(オンの場合は2段階のうち高に設定)。
これらの比較映像では、見た目にかなり大きな変化があることが分かる。一方、フレームレートへの影響については現時点でははっきりしないが、映像を見る限り明確な違いとしては現れていないようだ。映像面に特に変化を与えていると思われるのが、アンチエイリアスがオフにできるようになった点。先述の設定ファイルの移植においてもこの点が話題となり、本作はもともとはアンチエリアスがオンになっていたようで、オフにすることでよりシャープになったとの意見がRedditなどでは寄せられている。最大720pというNintendo Switch版の解像度が影響してか、アンチエイリアス処理を有効にした映像はぼやける印象だけが強くなるが、このあたりは各プレイヤーの好みもあるだろう。ほかの後処理設定項目も含め、実機上でオン/オフしながら自分好みの設定を詰めていくと良さそうだ。