学生制作チームToto World Gamesは2月7日、短編3DアクションADV『トトのおもちゃばこ』をStaamにて無料公開した。2019年9月に開催された「東京ゲームショウ2019」内でも展示されていたUnity製の作品だ。
『トトのおもちゃばこ』は、おもちゃの世界を冒険して、仲間を集めていく3DアクションADV。舞台となるのは、子供部屋の中。本作に登場するおもちゃたちはそれぞれ意思を持っており、子供部屋では人間のいない間におもちゃたちが密かに動き、会話したり自由に歩き回りながら、暮らしていた。子どもたちに大事に扱われ、幸せな日々を過ごすかわいらしいおもちゃたち。
しかし、作中のヒーロー戦隊もの「ドコドコ戦隊 ドコナンジャー」に登場する敵怪獣のおもちゃにして、原作では凶悪さ故に20話も戦闘シーンが続いたというボロスは雑に扱われており、他のおもちゃに対して嫉妬心を抱いていた。ある日のこと、いつものように雑に扱われたボロスは、遂に我慢の限界にきたのか暴れ始め、おもちゃたちは危険にさらされる。そこで、おもちゃの王様トトが、おもちゃたちを安全なおもちゃ箱まで連れて行くことになる。
ゲームプレイでは、プレイヤーはトトを操作しておもちゃの世界を巡り、仲間たちをおもちゃ箱まで導いていく。3Dで描かれた子供部屋の中には、本を倒して登っていく本棚、ピタゴラ装置、UFO、ガチャ、ブランコといった、おもちゃの世界らしいギミックがたくさん。卵型のぷよたまやほねきょうりゅう、背中にぜんまいをつけたおもちゃのへいたいなど、さまざまな種類のおもちゃが部屋のあちこちに散らばっているので、トトはギミックを解きながら部屋中を回り、おもちゃたちを集める。
部屋の中ではボロスが暴れており、ボロスに接触すると、おもちゃがやられてしまう。また、部屋の中に設置されたレールを高速で走り続ける鉄道型のおもちゃにぶつかり、事故を起こしてもおもちゃはやられてしまう。こうした危険を回避しつつ、おもちゃを集めて無事おもちゃ箱までたどり着くのが目的だ。ゲーム中には、子供部屋らしい仕組みの数々や、トトを始めとしたかわいいおもちゃたちが描かれていて、おもちゃの世界を短い時間で体験できることが、本作の特徴と言えるだろう。
本作を開発したToto World Gamesは、バンタンゲームアカデミー大阪校の生徒による制作チーム。三上真司氏が率いるTango Gameworksの協力の下、「東京ゲームショウ2019」での展示を目指し1か月半の製作期間で開発されたという。また、『トトのおもちゃばこ』と同じ世界感を採用したミニゲームが制作されている。UnrealEngine4で作られたダンジョン探索ゲームや、トトがおもちゃを集めながらランダム生成のマップを逃げ回るものなど、本作の公式サイト上で公開中だ。そのほか、公式サイトには本作の設定なども公開されているので、世界観が気に入った方は公式サイトもチェックしてみるとよいだろう。