『フォートナイト』プロゲーマーが、母親の学生ローンを「全額」肩代わりする親孝行。配信にてサプライズ報告し母は泣く

『フォートナイト』のプレイを中心に活動しており、プロチームGhost Gamingに所属するAydanことAydan Conrad氏が、母親のローンを全額返済したとして話題を呼んでいる。

近年アメリカでは、学生ローンの返済に苦しむ人が多く、その債務総額も膨らみ社会問題になっている。特に若い世代の債務について話題になることが多いが、消費者金融保護局の昨年の報告によると、60歳以上であっても300万人以上が依然学生ローンの債務を抱えているという。そうした状況のなか、とあるプロゲーマーが母親の学生ローンを肩代わりしたとして話題になっている。海外メディアPolygonなどが報じている。

そのプロゲーマーは、プロチームGhost Gamingに所属するAydanことAydan Conrad氏だ。『フォートナイト』のプレイを中心に活動しており、大会への出場のほか、TwitchやYouTubeでのゲームプレイ配信もおこなっている。その配信の合間だろうか、Aydan氏は母親に電話をかけ、何かプレゼントをするようなことを伝えたようだ。当時の模様を収めた上の映像は、母親が「何もいらないわ。あなたはもう十分やってくれた」と述べるところから始まる。

そこでAydan氏は「もう手遅れだよ」と返し、母親が抱える学生ローンの全額を代わって返済したことを打ち明けた。しかし母親は、(低金利の)連邦学生ローンではないことなどから、そんなことできるわけないと信じない。そこでAydan氏が、関係者と思われる名前を出したうえで「本当に僕が払ったんだ。もうローンの心配をしなくてもいいんだよ」と告げると、母親は事実だと受け止め泣き崩れた。その様子を聞いたAydan氏も、感極まって目頭を熱くさせている。

続けてAydan氏は、「僕じゃなく、この配信を見てくれている皆のおかげだよ。彼らが実現させてくれたんだ」と伝えると、母親は「皆さん愛してるわ」と感謝を述べる。そして「みんな!Subと!Primeとチャット欄に打ち込んで」と呼びかけた。母親は息子の活動を通じてかTwitchの仕組みをよく知ってるようで、これを聞いたAydan氏は大笑いしている。

米国連邦学資援助局によると、20歳のAydan氏の母親世代であろう35歳から49歳の学生ローン債務者では、ひとりあたり平均約4万ドル(約435万円)の債務を抱えている状況だという。Aydan氏の母親の債務はいくら残っていたのかは分からないが、返済したという息子の言葉を当初信じられなかった母親の様子から、少なくない金額であることが想像される。Aydan氏は、Twitchでは約145万人、YouTubeでは約80万人のフォロワーを持つ人気配信者である。プロ選手として賞金を獲得した経験も数多いが、特にゲームプレイ配信に関連した活動によって貯めたお金が、母親の学生ローンを返済するにあたって助けとなったようだ。大きな親孝行を果たしたAydan氏の件は、プロゲーマーとしての成功の形のひとつをうかがえる心温まるエピソードとなった。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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